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出会いは秋でした 7
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一緒にベッドに入り、アルを抱きしめる。
ここ数日で、それが習慣のようになってしまった。
しかし、この幸せも今夜が最後。
ミカはなかなか寝付けずにいた。
「アル、もう寝てる?」
「起きてるよ」
そう答えるアルの額にミカは口付けた。
「アル、…抱いていい?」
返事の代わりにアルはキスをした。
軽いキスから少しずつ熱を帯びたキスへ。
アルがミカの歯列を割り、ミカはその侵入を許した。
「ミカは仕事で疲れてるでしょ? 全部任せて」
言うが早いかアルは手早くミカのパジャマのボタンをすべて外し、ズボンは下着ごと引っ張って足から抜き去った。
驚いているミカに覆い被さるようにしてアルがキスをする。
「ふふ、やっぱり、ミカ、キス上手」
再び舌を侵入させ、歯列をなぞり、舌を絡ませる。
そうしながら、ミカの熱く勃ち上がったものをアルは手で包んだ。
その手を休めず、体中のあちこちにキスを落としていく。
アルがミカの昂ぶりの先端をちろりと舐めた。
ミカは熱い息をこぼしてアルの髪をそっと撫でる。
上目遣いにアルは、ミカと目を合わせながら見せつけるようにして、それを口に含んだ。
ミカがそっとアルの耳を指でなぞれば、アルは動きを止め、眉根を寄せて目を閉じる。
そして、目を開けると、その瞳は熱く潤んでいた。
「アル、それ以上したらイっちゃうよ」
「いいよ、口に出して」
ミカはアルを抱き寄せ半身を起こした。
膝立ちしているアルの胸にキスすると、ミカはするりと指を這わせ、
「アルの中がいい」
後孔を指先でノックした。
「アル、わがままを言っていいかな?」
ミカがローションを温めながら聞くと、アルは「何?」と尋ね返した。
ミカの指がゆっくりとアルの中に入り、少しずつ柔らかくしていく。
「嫌だったらそう言って」
「うん?」
「アルの中に出したい」
ミカが指を増やした。
「嫌?」
ミカが与える快感にアルの呼吸が乱される。
アルは首を振って答えた。
「嫌じゃ…ない…」
指では物足りなくて、アルが無意識に腰を揺らし始め、その内、力が抜けてしまう。
ミカの指がアルの体を支えているような状態になってもアルの欲しい奥までは届かない。
「嫌じゃないから、ミカ、もう欲しい…」
「おいで」
ミカが指を抜くと腰が落ちそうになり、アルはミカの肩に顔をうずめて自分の体を支えた。
ミカも片手でアルの腰を支え、片手で自身の先端を後孔にあてがう。
「大丈夫?」
「ん…」
ゆっくりと自分の中に入ってくるミカの熱を感じて、アルの鼓動が早くなる。
そして体重を支えきれず、すとんと腰を落としてしまうと一気に奥を突かれ、予想外の刺激にアルは射精しそうになった。
小刻みに震え、ミカの肩に指を食い込ませるアル。
中のうねりは激しくて、持って行かれそうになるのをミカは耐えた。
アルの呼吸が整い始めたのを見計らって、一度だけ突き上げる。
「あぅ…!」
「僕が上になろうか?」
アルはふるふると首を振ると、ミカの胸を押しながらキスをした。
「俺…が…やる」
ゆるゆると腰を振りながら、小さく嬌声を上げるアル。
頬を紅に染め、唇を艶かしく開いて、甘い息をこぼしながら、蕩けた目で快感を追うアル。
そんな彼を見上げながら、ミカは絶景だなと思った。
そして、こんなアルを見ることは、もう無くなるんだと思うと、惜しいというよりも、切なさで胸が痛んだ。
アルの言う‘帰る場所’はどこにあるのだろう?
本当にあるのだろうか?
早く見つかればいい。
そうすれば危険な目に遭わずに済む。
いや、いっそ見つからなければ良いのに。
自分が‘帰る場所’になるのに…。
アル、愛しいアル。
1週間にも満たない時間で、僕は君に溺れてしまったよ。
「アル…」
明日から、また迷子の続きを再開するアル。
何も手伝ってあげられない。
「アル」
ミカはアルの首に腕を回し、甘い喘ぎをこぼす唇を自分の唇で塞いだ。
対面座位になると、勃ち上がったアルのものがミカに当たる。
あふれるほどの先走りで光っているそれをミカは握った。
「あぁっ!」
中のうねりが搾り取るように変わる。
「アル、僕も限界。一緒にイこう」
喘ぐばかりで返事もできず、アルは頷くだけしかできなかった。
ミカが手を動かすとアルは2人の腹の間で白濁を飛ばし、その絶頂の激しいうねりに、ミカもアルの中に精を注いだ。
翌日、アルは出て行った。
ミカが押し付けた携帯電話は部屋に置いたまま。
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