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緑茶の国で 5
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アルはミカの手を引いて、目についた店に入った。
そこは京焼きの店。
和食器もあれば洋食器もあり、花瓶や香炉、時計にアクセサリーまで揃っている。
「ストラップもあるよ。お土産にいいかも」
とミカが振り返るとアルは真剣な顔で茶器を見ていた。
「気に入ったのあった?」
「あ、うん、この、急須っていうんだっけ? どれも不透明でしょ? リーフのジャンピングが見れないのはつまらないと思って…。日本人は目で楽しまないのかな?」
「そういえばそうだね。でもヨーロッパのアンティークも陶器か金属だから不透明だよ?」
「あ、そっか。あとね、カップに持ち手が無いんだよね」
「テイスティングしてると時のカップにも無かったよ?」
「あれ? そうだ。熱くて持てないと思ったけど、平気だった」
「日本茶はお湯の温度を下げるって言ってなかったっけ?」
「だから持ち手が要らないのか…」
それでもアルは、まだ何か考えている。
「自宅用に買ってく?」
「じゃなくて、ヴォトルキュイジンヌの喫茶店で日本茶出すとしたらどれがいいかな…って。やっぱり色を楽しむなら白だし、香りを楽しむなら細い方がいいかな、とか、ブランデーグラスみたいな形だと手に収まりやすいな、とか色々考えてた」
ミカがぷっと笑いだした。
「アル、日本に来たからって君まで日本人みたいになることないよ」
「? どういうこと?」
「今はバカンスだよ? 休暇中まで仕事のこと考えるなんて真面目すぎ」
「…あ、…ごめん」
「なんで謝るの」
アルはバツが悪そうに答えた。
「いや、切り替えがうまくないなって思ったから。せっかくバカンス楽しんでるミカに仕事の話して悪かったなと思って」
「謝る必要ないよ。アルが我が社の誇れる社員である証拠でしょ?」
「それ褒めすぎ」
その後も色んな店を回り、浴衣を借りた店まで戻ると荷物を受け取ってホテルへ戻った。
浴衣は明日の昼までに返せばよいので着崩れの直し方を教わって、今日はこのまま浴衣でいようと2人は思っていた。
しかし結局、夕食すらも待ち切れなかった。
ホテルの部屋に戻ると荷物を置くのももどかしく激しく唇を貪り合う。
アルがシャツなら隠れるが浴衣では見える場所にキスマークを付けた。
「ずっとミカが欲しかった」
アルが襟から手を入れてミカの肌にすべらせる。
「ずっとっていつから?」
ミカが笑ってアルの帯を解きながら聞いた。
「着付け終わってから」
アルは音を立てながらミカの首筋に肩にとキスをした。
「ミカの浴衣姿、色っぽくて、きれいで、かっこよくて」
アルがミカに熱いキスをして、ミカはそれに応えてアルの頭を抱えた。
キスしながらアルの帯を床に落とし、下着の中へ手を入れる。
そこはすでに湿っていた。
「アル、浴衣は汚せないからうつ伏せになって」
いっそ脱がしてしまった方が簡単なのだろうけれど、浴衣という布一枚が添える色は今までに無いほどだ。
帯の解けた浴衣を羽織っているだけのしどけない姿。
全裸にするにはあまりに惜しい。
片側だけ見える肩、背から腿までのラインを強調しているのに見えない肌。
ミカは肌蹴た肩からうなじに唇を押し当てながら裾から手を入れ下着を下ろした。
後ろから手を回すとアルの屹立を握りミカは耳元で囁いた。
「今はイって。後で可愛がってあげるから」
耳が弱いのを知ってて吐息がかかるほど近くで絶頂を促す。
アルはミカの声にも弱い。
耳を舐められ、ずっとミカの色香にあてられ耐えていたアルは、呆気なくミカの手の中で果てた。
ミカは手の平で受けたアルの白濁を後孔に塗り付け、いつもよりスピードを上げて暴いていく。
「ミカ、ちょうだい。ミカ」
「まだ」
「欲しい。挿れて」
「傷つけたくないから」
すっかり艶を帯びた声でねだるアルの今の姿はミカを煽るだけ煽る。
まくれ上がった裾から覗くアルの双丘はゆらゆらと揺れて、ひどく扇情的だ。
「早く」
ミカはアルの手を引き、再び勃ち上がりつつあるアル自身を握らせた。
「イっちゃだめだよ」
「…なんで…」
「浴衣汚れるでしょ?」
無理、と言う前にミカが一気に侵入した。
衝撃でイきそうになるのを根元をぎゅっと押さえることで堪えるアル。
「しっかり握ってるんだよ」
ミカが激しく腰を打ち付け、肌と肌がぶつかる音が響く。
最初から最後の追い上げの勢いで中を擦られるアルが畳に爪を立てて、かりかりと音が鳴る。
「だめ。無理、ミカ」
中が激しくうねってアルが達したのが分かった。
しかし射精はしていないものだから、そのうねりは止まらない。
ミカは絞り上げるような痙攣に負けて欲を放った。
アルの浴衣を手早く剥ぎ取り、ミカは自分も浴衣を脱ぐとアルの中から抜き去った。
「バスルーム行くよ」
まだ肩で息をしているアルがミカの手を借りて立ち上がると内腿をミカの吐き出したものが伝う。
アルはその感覚にすら甘い吐息をこぼした。
「おいで」
そして、バスルームでアルは
「よく我慢したね。もうイっていいよ」
ミカの手を白濁で汚した。
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