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あなたを愛します 5
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翌日、アルは出社した。
ミュリエルには心配されたが努めて笑顔を作り、安心させ、たまった案件を処理した。
ミカでなければサインできないものは保留にした。
それ以外はアルが決定した。
ミカに相談はできない。
アルは空のミカの机を見つめてため息をつくと覚悟を決めた。
それでも帰りにミカの病室を訪れると、どっと疲れが出た。
ミカの手を握りしめてアルは泣いた。
不安は払っても払っても襲い来る。
何度も覚悟を決め、何度もミカは戻ってくると言い聞かせ、そして戻ってこなかった時の備えをしながら、退院出来たら何をしようかと夢想する。
心のバランスを取るのは難しい。
アップダウンの激しい気分に振り回されるようではいけない。
アルはミカが安心して戻って来られるようにしておこうと自分を鼓舞した。
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