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arbre généalogique ~mére~ 6
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翌日、ミカはヘリュに持参した写真を見せた。
その時になって、彼女はようやくミカの父の死を知った。
「あなたに何の連絡もしなくてすみませんでした」
「いいのよ。だって、連絡の取りようも無かったでしょ?」
確かにその通りで、ミカはヘリュがどこでどうしてるか全く知らなかった。
それどころか手紙をもらうまで、ミカは母親の名すら知らなかったのだ。
今回、彼女がミカに手紙を送ることができたのはウィリアムズ商事のホームページを見つけたからだった。
ヘリュは自分の前夫が会社を起こしたことと社名は覚えていた。
しかし、似た名前の企業は複数ある。
だが、社長の名と会社沿革から絞り込めた。
そして住所は、自分も住んだことのある街。
ここからミカに辿り着いた。
会社が無くなっていた可能性もあった。
ミカが社長ではない可能性もあった。
だから再会できたのは奇跡だとヘリュは言った。
「本当に嬉しいわ、ミカに会えて」
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