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ガラガラガラ
俺は玄関にそそくさと入った
帰ってくる途中何人かにクスクスと笑われてしまった…
そりゃそうだ、パジャマの人が走っているのだから
「あー、恥ずかしい……」
ボソッと呟き部屋に入ると
「お、やっと帰ってきたのか」
今一番会いたくないヤツがいた
そもそもお前のせいで家を飛び出すハメになったんだよ!
「…………まぁね」
何て言うのは余りにも自分勝手すぎる…
俺は重い溜息をつき床に座る
「なにこれ?」
目の前にはラップのしてある魚とサラダと缶ビール
「今日の朝ご飯だ、チョロ松食べてないだろ?」
そう言ってカラ松が立ち上がった
「みそ汁、いるだろ?温めてくる」
俺の返事を聞かずに台所に向かう背中に何故かイラッとする…
反面。
「……ありがと……」
小さく呟いた
しばらくするとカラ松がお椀を持ってきた
「フッ待たせたなMy Brother……
この俺特製の愛情たっぷ」
「ありがとう」
カラ松は俺の隣に腰をかけまた鏡を眺める
特に話すことなど無いので無言のまま。
普通好きな人ならドキドキしたりするものだ
なのに、全くない。ほら、勘違いだ。
「…よかった…」
「ん?どうしたんだ?」
小さく呟いたつもりなのに聞こえていたらしい
「な、何でもない!」
少し焦って言うとカラ松はキョトンとした顔をした
「そうか」
そう言いまた鏡タイム。
よくもまぁ飽きないものだね……
俺は台所に食器を戻しに立ち上がった
ガラガラ
すると玄関の扉が開き
「あ、おかえり一松」
一松が入ってきた
「……チョロ松兄さんもおかえり」
今朝のことを言っているのだろう
「ただいま」
少し笑って返す。一松は部屋に入っていった
俺はついでだから台所に溜まった食器を洗っていた
ガンッ!! ドサッ!! ダダダダ… …
「い、一松!!!」 ピシャッ!!
一松とカラ松だけの空間となって少し不安に思っていたが
その予感が的中したようだ。
この後、この事がきっかけに少し騒動になってしまった。
少し、ね………。
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