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パタンとドアが閉まる音がしたら、碧は目を開けて起き上がる。
「にゃ~」
諭吉が碧にすり寄ってきた。
「諭吉ー、部長が僕を可愛いって!」
碧は諭吉をぎゅっと抱きしめて嬉しそうにはしゃぐ。
「あとね、頭を撫でられたし、ぎゅっと抱っこしてくれて、背中トントンってしてくれたんだよ、凄くない?」
碧はかなりテンションが上がっていて、ベッドの上で足をバタつかせている。
嬉しい、嬉しいよーっ!夏姉ちゃんに話したい!
部長は凄く優しいんだよ。
それに可愛い!
熱を出して良かった!
なんて碧は幸せを噛み締めるであった。
*****
熱といえば、桃缶か?
スーパーの缶詰めコーナーで桃の缶詰めを手に取り悩む。
いや、これは昭和生まれの子供への対応だ。
平成生まれの子供は何を喜ぶのだろう?
熱があるから、冷たい物がいいよな?
じゃあアイスかな?
西島はアイスのコーナーへ行き、真剣に悩む。
フルーツも良いしなあ。
うーん……………
西島は携帯を取り出して電話をかける。
「今度は何だ!」
電話の相手は神林。
「甘やかし商品って何がいいんだ?」
「は?」
説明不足の為、神林はきょとん。
「神林が言う通り、佐藤は甘えていたみたいだ、抱っこして背中をトントンとしたら安心したように眠ったからさ」
「…………えっ?まじで」
「そう、マジで。」
「やるなあ西島」
神林がそう言った理由は、甘えているとか言ったのは冗談だったし、まさか実行するとは思わなかったから。
侮れないな。
なんて、ちょっと感心した。
「で、何がいいんだ?」
真剣な声の西島に神林は込み上げてくる笑いを必死にこらえて、
「やっぱり、ハーゲンダッツだろ?碧ちゃんなら苺味だな」
と、碧のイメージで答える。
「分かった。ありがとう」
電話を切った西島、
とたんに神林は笑い出す。
やっぱ、千尋お前最高!
楽しみが出来たような感じがして神林は笑い続ける。
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