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好きになってもいいですか?14
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◆◆◆◆◆◆
元気になった碧の携帯がまた鳴る。
また、西島か?と期待するが、表示は夏。
「夏姉ちゃん!」
夏に聞いて欲しい事が沢山ある碧は慌てて電話に出た。
「あれえ?なんか、元気だね」
弾むような声に夏も気付く。
「うん、あのね、夏姉ちゃん聞いて!」
碧は一気に今までの話を夏に話した。
「えー、碧ちゃん!凄いじゃない!」
夏も自分の事のように喜んでくれた。
「部長ね、凄く優しいんだよ」
「うん、そんな感じだね。諭吉の面倒も見てくれてるんでしょ?さすが、碧ちゃんの好きな西島部長だね。」
うふふ、と笑う夏。
好きな西島部長‥‥‥
その言葉に碧はドキッとした。
「な、夏姉ちゃん、僕は‥‥」
そう言って言葉を詰まらせる碧。
「あぁ、ごめん!憧れだったね。」
夏は言葉を変えた。
いつも、否定されているから。
でも、
「夏姉ちゃん、僕は‥‥僕はね‥‥」
「うん?」
「病気治りたくない!もう少し部長と一緒に居たい!どうしたら良い?」
と、聞いて来たのだ。
鈍感な碧から、そんな事を言われるなんて、夏もビックリだった。
「碧ちゃんっば‥‥‥」
目の前に居たら抱きしめたい!夏はそう思う。
「そうね、私なら、思っている事を言葉にするけどな」
「えっ?」
「また、遊びに来ても、良いですか?とか、ご飯を一緒に食べたいです!とか。とにかく、思っている事を言葉にしないと、どうしようもないでしょ?」
夏に言われ、
「僕に言えるかな?」
なんて、弱気になる。
「言えるわよ。」
そうかな?なんてまだ、弱気な碧。
「頑張って碧ちゃん!お姉ちゃんはいつも、碧ちゃんの味方だよ!」
夏に気合を貰い、悩みながらも言葉にしてみようと決意する。
電話を切ると、
「諭吉!僕、頑張るから見ててね!」
諭吉に決意表明をする。
◆◆◆◆◆◆◆
「部長、一緒に帰りま‥‥‥‥、って、あれ?部長は?」
勤務が終わるや否や、斉藤は西島と一緒に帰ろうと、彼のデスクを見るがすでに姿がない。
「部長なら、ついさっき、出て行ったけど?」
女子社員が斉藤に教えてくれた。
「いつのまに?」
チェッ、と舌打ちをする斉藤。
「何?部長に用事?」
「いや、別に」
斉藤は帰ろうと、私物を手にする。
「斉藤くん、用事ないなら飲みに行かない?」
女子社員の誘い、斉藤は、
「いく!」
ふたつ返事で飲みに行く事にした。
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