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闇
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「…あ、俺と一緒じゃ嫌かな?」
「あ、いや、そうじゃないけど」
嫌に決まってんだろ。
「アイッツ……海星くんに誘ってもらっておいて、嫌だっ
て言ってるわけ!?調子乗りすぎなんじゃない!?」
「ほんとぉ!ありえないんだけどぉっ!」
「あの根暗がぼっちだからって、誘ってあげる海星くんな
んていい人で素敵なの!!!」
確かにいい奴かもしれんが、そのいい奴のおかげで俺は今悪口の雨に降られているんだが……。
「じゃあ、俺とでいいよね?」
「あ、うん。ありがとな」
「どういたしまして」
なんか、いいよね?の言い方に圧があったような…。
いや、気のせいか。BLの読みすぎだな。
全組が決まったところで、先生が再び声をかけた。
「はーい、じゃあ各自準備運動してから、紙に書いてある
とおりに進めてねー。」
始まった。まあ、決まったもんはしょうがないから、なるべく接近しないように心がけていよう。
「阿久津くん、準備運動だって。背中おしてあげるから、座って?」
……………のおおおおおおおおおおお!!!!
俺より高い…180くらいの上からな身長でサラッと爆弾発言をしてくれた。サラッサラなのはそのミルクティー色の髪の毛だけにしとけよ!
俺としたことが、フラグを立てていたようだ。
「いや、お俺は」
「ほら早く」
何故こいつはこんなにも急かしてくるんだ。
そして、ここで座ったら後にニャンコ達が俺を潰しに来る。そう確信している。
だから俺は、丁重にお断りしようと思った。
「あの、ほんとにだいじょ「早く座れよ根暗」……。」
(´?ω?)←今の俺の顔はこんな感じである。
ん、なになに。今なんかすっごい小さい声だったけど、相
楽の声だったよね?間違いないよね?間違いないはずなん
だけどさぁ……。
後ろを振り向くと、思った以上に顔が近くて少し驚いた。
そして、俺にしか聞こえない声で、言った。
「さっさと座れって言ってんだよ、根暗。」
やはり間違いないようだ。
ニヤついた顔つきの相楽の口から発せられた言葉である。
俺は今、人間の闇の部分を見ているのだろうか。
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