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ピ、ピンチ
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昼休みの時間が終わり、さらに五六時限目も終わった。
もう学校に要は無いので、寮に帰ろうと俺は席を立ち上がった。
が、しかし、
「阿久津くんだよね?ちょっと話があるんだけど。」
声のした方を見てみれれば、可愛いらしい顔をしたニャン
コが3人。
毎日日々の終わりにBL小説サイト巡りをしている俺には、このあと何があるか想像ができた。
ニャンコに呼び出されるなんて、もうあれしかない。
「………分かった。」
ここで断れば、おそらく後でもっと恐ろしいことが待って
いるであろう。そう思った俺は、少し悩んだ末、素直に従
うことにした。
そして俺は今、もう今は使われていない倉庫と化している
空き教室にいる。
もちろん、ニャンコ達と。
そのニャンコ達の後には、明らかに筋肉の発達の仕方がおかしい男子が2人控えていた。
あぁー、嫌だな。これから起こることが分かっているとなると、本当に気が滅入ってしまう。
「あんたさぁー、佐伯くんと、どういう関係なわけ?」
やっぱりな。そうだと思っていた。
「別に、何でもない。お前らが思ってるようなこと、全く無いから安心してくれていいぞ。」
「はあー?そんなん信じられるわけないでしょ。今日の昼
に、佐伯くんとご飯食べてたじゃん!それに、それに……っ!佐伯くんに微笑まれてたの見たんだから!!」
いやいやいや。俺と佐伯がご飯を一緒に食べていたことに
対して、ニャンコ達が怒るのはまだ分かる。
だけどさ、微笑まれてたって何だよ!もしかして俺と話すやつは全員真顔でなきゃいけないのか!?話すやつなん
ていないけどさ!
「いや、俺以外にも友達と普通に笑ってるの、お前らも見た事あるだろ?」
俺の意見は最もだ。
「そういうことが言いたいんじゃない!その、だから…、あんな優しそうに笑ってるの、初めて見たの!あぁもう、いちいちムカつく!」
いや、何それ!じゃあ言うなよ!
「そんな事言われても、俺はどうすればいいの…。」
「佐伯くんに近づかないで。」
「……俺から近づいてるわけじゃないから、それはできないんだが…。」
「はぁあっ!?佐伯くんがお前みたいな根暗に興味持ってるって言いたいわけ!?」
なぜそうなる!?
「そうじゃない。」
「チッ……まじでムカつく野郎だな。もういい、あんたがしないっていうんなら、こっちにも手がある。」
そう言ったニャンコは、勝ち誇ったような笑みを浮かべた。
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