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いや、おかしいだろぃ。
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ん、んんん?
なんで今、俺は、縁下の部屋のベッドで後ろから抱き締められてるんだ?
ことの経緯は、こいつの発言に遡る。
「…阿久津、今日、一緒に寝よっか。」
え、え、いやいや何で!こいつ何を言ってるのかな?
「今日もう遅いし、ほら…行くぞ。」
「いやちょっと待ってぇー!?」
縁下がそう言って俺の手をつかんで歩き始めようとしてい
たが、俺はまだ事の収拾がついていない。
眠そうな目の無表情でこちらを見てくる縁下。
えー、なんか怖いんですけど……。だがそれは置いといて
まずね、なぜ俺が縁下とおねんねすることになっているんだ?
大の男が二人でベッドになんか寝転んだら、暑苦しいし、狭いに決まっている。
「おいおい、なんでそういうことになるんだよ!」
「……………………阿久津、寝相悪いだろ。」
なっ……んだと……!こいつ、気づいてやがったのか…!
ていうか、だからなんだと言うのだ。
「朝にベッドから落ちたような鈍い音、何回も聞いたこと
ある。」
あぁ、確かに驚異の寝相の悪さで、ベッドから落ちる事は
多々ある。
「……だったら尚更、一緒に寝たらお前が危険過ぎるだ
ろ……!きっと死ぬぞ!」
「いや、死なないから。それにさ、阿久津。今お前怪我し
てること忘れてないよな。」
忘れているわけがない。まだズキズキとしているのが分か
る。
ん?あ、。
「そんな体でベッドの下に落ちたらどうなるか、分からないか。」
そ、そうだった…。そこまで考えていなかった。
おそらく縁下は、自分が盾になって俺を落とさないように
してくれるつもりなのだろう。だがな、甘いぞ縁下!!
「壁にぶち当たるから無意味だ!」
無意味だ、というのは少し間違っているかもしれないが、
それでも壁にぶち当たるのだって、この体ではかなりのダ
メージだ。
「そんなん、俺が阿久津を動けないようにすればいいんだ
ろ。」
この人、何言ってるの……!?
動けないようにって、それってつまり俺をボコるってこと
!?いや、それだったら最初から一緒に寝る意味がないか
ら、違うか。
「もういいから、早く寝る。」
そう言って、俺は手を引かれて縁下の部屋に連れていかれ
た。
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