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俺の食事情
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「ちょ、縁下、うひゃっ、あひゃひゃひゃひゃっ!や、や
めっ、ひぃい!」
縁下が、笑っている…。不敵に……。
怖っ!なにこいつ誰だよ!ていうか、手やめて!
そのあと俺はくすぐったすぎて笑いが止まらなくなったが、暫くしたらやり終えた的な顔をして、縁下が手を離した。
そして、決心したような顔で縁下が言う。
「俺、毎日飯作ることにした。」
「いや突然話変わりすぎだから。」
突然変わった話の内容が変わったが、その言葉の意味を聞いてみる。
「それ俺も食べていいの?」
この男子しかいない学園で、自炊が出来るのは結構珍し
い。だから、縁下の作る料理は貴重なのである。
「うん。まぁ、お前のために作るようなもんだし。」
「俺のため?なんで?」
「そりゃ、そんな食生活させてたら健康でいられるもん
も健康でいられなくなるだろ。」
「お前、神か。」
ほんとに縁下は神だな。今度から神って呼ぼうかな。
「なぁ、神よ。」
「その呼び名やめろ。」
あっけなく断られたのでやめる。俺もあっけない。
というか、さっきから周りの視線が何気に突き刺さっている事に気づいた俺氏。
そうだ、ここ購買だった。
「縁下、俺達結構うるさいか?」
「そうだな。さっさと買って帰るか。今からは流石に作れ
ないしな。」
そう言って肉丼を買おうとしたら縁下に止められたので、
違うのを買おうとしたら、サラダを手渡された。
肉を食うなら野菜も食えってことか。
仕方ないので、肉丼とサラダを持って購買のおばさんの元
へ行く。
「あら、珍しいわね、悠人君がサラダなんて。」
「いや、ちょっとお父さんに」
「お父さん?」
「はい、お父さんです。」
この人は明るくて気のいい購買のおばさん。来た時はよく喋ったりする。
そんな会話をしていると、後ろから縁下が現れた。
「ちゃんと買ったか、サラダ。」
その様子を見て、おばさんは理解したように笑った。
「なるほどね、はい、お釣り。」
「ありがとうございます。」
俺はおばさんにお礼を言って後ろに下がり、縁下が買い終
えるのを待った。
「じゃ、戻って食うぞ。」
「ういー」
買い終えた縁下と横に並び、部屋までの道を歩く。
そんな一連のやり取りを陰で見ているものが一人…。
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