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香ばしい食パンに混ざり合うバターの匂い
コーンポタージュの甘い匂い
半熟の目玉焼き
程よく焼けたソーセージ
テーブルに並べられていく朝食
「食べられそう?」
僕にとって目の前の朝食はとても豪勢に感じた
僕には、、、
「残したら、、ごめんなさい。」
食べることが得意じゃない
食事は必要最低限で済ませたい
そんな僕にこの豪勢なご飯は勿体無い、、
「お腹いっぱいになったらごちそうさまでいいんだよ。
だからどーぞ食べれる分だけいいから召し上がって。」
瀬戸内さんは僕に優しい言葉をかけてくれる
僕のことを責めない
そう思うのは自惚れかもしれないけど
でも
でも本当に僕のためにしてくれているんだったら、、、
カァーッと
体中の血液の流れが速くなった気がする
心臓の音がまるで耳元で鳴っているように聞こえる
「っいただきます。」
心拍音をごまかすようにマグカップに手を伸ばした
一口飲んだコーンポタージュはほんのり甘くて
心の奥まで染み渡った
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