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サンちゃんが、カリさんと通信しているのを横目に戦艦ヴァルキリアに指示を出した。
セツナ「“ヴァルキリア、こちら、セツナ・ワーリアントだ。
作戦変更を通達する。ヴァルキリアは、戦車を分析したのち、砲弾の絶対届かないところで、待機せよ”」
通信「“わ、わかりました。作戦変更の通達を受け取りました。只今より、上空にいき、待機します”」
通信士の言葉に、通信を切ると、グレイリア皇帝の方に歩いていった。
セツナ「グレイリア皇帝殿。少し、状況をお聞かせ願いたい。
私は、アーシリア天空国、第四貴族のセツナ・ワーリアントだ。貴方は、なぜ此所に?この戦車は、グレイリアのか?」
「我が名は、グレリアだ。
戦争に負けた、とでも言えばわかるか?それで、白旗をあげにわざわざ、バイオニア帝国に来たわけだ。
バイオニア五世は言った。我が土下座をし、バイオニアの奴隷になれば、全ての国民を助けると……
それと、この戦車は我々の見張りとして、あちらが用意したものだが?」
これで、全ての辻褄があった。
セツナ「私たちは、グレイリア皇帝国を退けよと言われて、バイオニア帝国から来たのですが……」
グレリア「何だと?では、我は裏切られたのか?」
王にしては、整い過ぎている顔を歪めた。
カカリア「セツナ!ヤバイ状況だ。バイオニアの兵士共が、こちらに向かってきている。ざっと見たところ、数は数千万ってところか。
今、サンシャとウーシテルを向かわせた。あの二人だ。足止めにはなるだろう」
あの二人を向かわせたのか。
流石だな。状況を飲み込んで、すぐに対処する。
セツナ「こちらも、ヴァルキリアを上空へ移動させた。でも、カリさんどうする?」
俺の言葉に、カリさんは、グレリア皇帝の方を向くと、深く礼をして言った。
カカリア「グレリア殿…お久し振りです。5年ぶりでしょうか?」
知り合い?
グレリア「かしこまらなくとも良い。我は、もう王ではないのだ…」
そう言えば、国民と一緒に来たと言っていたな。
カカリア「セツナ、ヴァルキリアに何人乗せられる?」
はぁ、この人は全く……連れていく気じゃないでしょうね?しかも、ヴァルキリアで、アーシリア天空国まで!
まっ、そんなバカなことを考えるなとは、頭ではわかっているんだけど、協力したくなっちゃうよな……そんな顔をされたら……
セツナ「“ヴァルキリア、こちら、セツナ・ワーリアントだ”」
通信「“艦長!ご無事で何よりです”」
セツナ「“ヴァルキリアを最大にまで、大きく拡張しろ……大人数が乗り込むぞ…”」
通信「“は、はい。わかりました。
制御士、艦長からのヴァルキリアの拡張命令が出ました。お願いします…”」
セツナ「“それと、回復魔法の使える乗組員と、食べ物を用意してくれ……乗り込む人数は、不特定だ。では、通信を切る”」
俺は、通信を切り、カリさんの方を見て頷いた。カリさんは、笑顔を浮かべると、俺の肩を叩いて、後は任せたと言って、サンちゃん達のいるところに転移していった。
はぁ、全く……勝手な人だ。
セツナ「グレリア殿、今から、貴方と貴方の国民を我が、戦艦ヴァルキリアに乗せます。しかし、ヴァルキリアには、転移で乗っていただきます。転移を使える人にたちに、通達してください。目標はヴァルキリアだと……」
グレリア「そ、それは…まさか!
アーシリア天空国で、我が国民を引き取っていただけるのか?」
俺は、静かに頷いた。
しかし、このような場面で悲劇が訪れるのは、王道だ。
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