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臆病な社会人たち。 8
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「また一人でこんなとこでそんな格好で...」
袖野はちらりと短いスカートから覗く白い太ももを見ながら呟いた。
とはいえこの店も彼女に教えてもらったものだし、遭遇することも少なくはない。
彼女の担当を外れてからも、度々一緒に飲んだり電話で喋ったりはしている仲だ。
「だぁってさぁー最近全然みんな遊んでくれないんだもん。
でも今日は袖野くんに会えたからよかった」
雪雛はそう言って微笑むと、
グラスをぐいっと傾けて飲み干してしまった。
おかわりー!とバーテンに向かって声をかけている。
袖野も横から注文しておいた。
「あんまりうちの子いじめんといてくださいね。あの子は比較的うちでは普通なんやから」
袖野から担当を引き継いだ者は、日々変態作家達の餌食になり最近かなりやつれてきている。
その筆頭が彼女だろうと袖野が苦笑すると
雪雛は頬を膨らませる。
「私くらいになると若いってだけでちょっかいだしたくなるのぉ」
「んな迷惑な..」
「それにあんなイイ反応されると色々虐めたくなっちゃうんだもん」
「何してるかは聞きませんからねえ」
ハイパーがつくほどの変態である彼女には
自分も散々手を焼かされたが、
美人なお姉さんに遊んでもらえた思い出として
胸にしまっておくことにしている。
彼女の今の担当もそれくらい開き直れる日が来るといいねと祈るばかりだ。
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