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まるで、雨
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ひたすら落ちる、シャワーからの水滴。
二人の身体は、まさにどしゃ降りの雨にうたれたかの様に、ずぶ濡れでボロボロだった。
「…………………悠斗………………」
目の前で、涙を流す悠斗は、とても小さく見えた。
自分より、4歳下。
小さく見えて当たり前かもしれない。
その当たり前な身体を、自分は毎日のように求めていた。
そう言えば、悠斗が泣くのは、親の葬式以来だ。
隼斗は手を伸ばし、その身体に近寄る。
「触んな………………っ」
「………………いや、触る………………」
自分を振り払おうとする悠斗の手を掴み、隼斗は無理矢理抱きしめた。
「もっ………………ホントに、嫌だ!嫌だ!嫌だ!」
幼子のような駄々をこねて、悠斗は隼斗の胸を叩く。
でも、結局敵わない。
中学を出たばかりの悠斗の身体は、隼斗の腕に包み込まれてしまう。
「隼斗………………っ!!嫌…………っんんぁ……っ」
そして、やっぱり隼斗の唇から逃れられない。
唇の隙間から入り込む舌も、下半身を愛撫する手も、逃れられなくて、受け入れてしまう。
「嫌でもいいよ…………………俺は、お前を失いたくないから」
絡み合う舌から繋がる唾液が、唇から糸を引く。
繋がる。
この世で、二人だけの兄弟。
「…………………失いたくないから………………」
「隼…………………っ」
ずぶ濡れの姿で悠斗を押し倒し、隼斗はその身体を求める。
失いたくない。
それを守る為なら、どこにでも堕ちるさ。
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