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いい子。
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「あ、上島くん。相変わらず早いねぇ」
「零からの連絡なんて!じっとしてられないよ!」
「あ、それなんだけど。やっぱ気が変わっちゃった。ごめんね」
「そっか!俺は零に会えただけでも嬉しいよ!」
なんかコイツも柊みたいだな。
多分俺の存在には気づいていない。
遠くで見てもイケメンだったけど、近くで見ても当然イケメンだ。
柊みたいな儚い雰囲気の王子様〜って感じではなく
元気があって老若男女好かれそうな感じ。
「あ、先生。こんにちは!」
「お、おう。コンニチハ」
ぼーっと二人を眺めていたら
急に元気のいい挨拶が降りかかってきた。
変なイントネーションになってしまった。
てか生徒から挨拶なんて久々だな。
一瞬で上島への印象が良くなる。
「最近すっかりカッコ良くなったって聞いてましたけど本当なんですね!!」
ニコニコした表情が眩しい。
「あー…てか前も見てねぇか?見回りしてる時助けてくれただろ?ありーー」
「あーーーー。そうでした。いいんですよ。いいんですよ。なんかあの時友達に呼び出されちゃって?行ってみたら変な場所でびっくりしちゃいましたけど。助けられてよかったです」
ありがとうと伝えようとしたが、捲し立てるように言葉を遮られた。
あまりこの話はされたくないのか。
一応コイツは襲われそうになったところを助けてくれた恩人ではあるな。
「上島くん。いい子だよね」
柊が言うと、上島はものすごく嬉しそうにする。
表情豊かでこうやって見ると本当に犬みたいだ。
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