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「兄ちゃん!!!」
バンッ!っと派手な音を鳴らしながら部屋に入ってきた我が弟の悠里。
「ここ病院だから少し静かにしろな?」
「しろな?じゃなくて!
もう来なくていいってどういう事!?」
「……あぁ、叔父さん達に言ったやつね」
「そうだよ!!なんで?どうしてそんな事言うの?」
泣きそうな顔で詰め寄って来る悠里。よっぽど悲しかったんだな。悠里の顔を見るとそのことに対しての罪悪感が一気に押し寄せてきた。
「叔父さん達はもう歳だ。といってもまだそんなにだけどさ。あの人たちの家からこの病院は離れてる。こっちに来るのにも金がかかるはずだろ?なら、無理してこなくていいって言ったんだ」
「あの人たちがどれだけ兄ちゃんを大事にしてきたかッ…!」
「うん。わかってるよ」
「なら!どうして?」
「だってどうせ俺は死ぬだろ?」
バチンッ!!
「いってぇ……」
「バカ!!バカバカバカ!!バカ…死ぬなんて!!…そんなのわかんな…ぃ…うぅ、ひっぐ…」
「…………」
俺は謝れなかった。悠里もまだ、受け入れられてなかったんだ。俺が、たった一人の兄が、いつか死ぬことを。悠里がもう死ぬことを受け入れてくれてるなんて思ってなかったけど。やっぱりダメだったらしい。
中二や小六には重たすぎたんだ。
でもさ、死なないんなら、なんで……誰もそう言ってくれないんだ??頑張ってね!とは言われるけどさ。薬を飲んでも何してもダメなのに、何を頑張ればいいんだよッ!!
今まで誰も「生きれる」可能性を教えてくれなかった。「生きてる」のは今だけだとしか思えない。何を、頑張れっていうのさ…?
そんなことを考えていると悠里が口を開いた
「迷惑かけてるなんて...グズッ…思ってない、よね?」
ごめん。だけど俺は迷惑だとしか思えない。死んでしまった妹の息子。ただそれだけ。そんな俺を重たい荷物だと思わないわけ無いだろ
「……思わないわけ無いだろ…」
「叔父さんたちを見てどこが迷惑そうなのさ!」
「見えないよ、そんな風には。でも入院代も出してもらって、電車を乗り継いでわざわざ来てもらう。そんなことしてて迷惑だと思わないわけが無いだろ」
「そんな人達じゃ!!」
「ないことぐらい分かってるよ!!それでも!!おれはいつか死ぬんだよ!!」
だったら、大切な人達にくらい、体のことを考えて、長生きして欲しいじゃないか。そう言うと悠里は怒って出ていってしまった
「お兄ちゃんの頑固!!バカ!!」
と、言い残して。
ごめん。こんなお兄ちゃんで。
ごめん。たった一人の家族なのに置いて行ってしまう俺を憎め。そしたら、オレは少しでも楽に死ねるから。本当に、自分勝手な兄ちゃんで、ごめんな。
俺はその日初めて、号泣というものはこんなにも泣けることを意味するのか、とひどく納得する夜になった。
__________________________
おまけ『カットシーン』
「兄ちゃん!!!」
バンッ!っと派手な音を鳴らしながら部屋に入ってきた我が弟の悠里。
「ここ病院だから少し静かにしろな?」
「しろな?じゃなくて!
もう来なくていいってどういう事!?」
「……あぁ、もう必要ないんだ」
「どうして!?私とは遊びだったの!?」
「そうだ。もう来なくていい、違うな。もう来るな」
「嫌よ!私まだあなたを愛して「カットオオオ!!!!!」ちぇ。」
作者「ちぇ。じゃねぇわww」
「上手かったよゆーりw」
「でしょ?もう照れちゃう!」
作者「可愛いからやめろwここシリアスシーンだから!勝手にセリフ変えないで!?」
「いーじゃん!ちょっとくらい!ドロドロ昼ドラ展開しよう!」
「ポケ〇ンしよう!みたいな誘い方してるw」
作者「ホントな!?やめて!?真面目にやろう!充も乗らないでww」
「しょうがないな。
ゆーりは優しいからしてあげる」
「wwww(俺の弟強いww)」
作者「ドーモー(棒)」
おわり
気にしないでくださいね。
思いついたら遊びたくなったんですwww
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