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78〜裕太過去編〜
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「ごめんごめっあっ……」
「ひゃあっ!!!!!!!」
ギュッっ
不意に身体に揺れて浮遊感がして、咄嗟に紅林の首に肩を回し、掴まった。
「お、お前っ、落とすなよ!?」
「ご、ごめん!!大丈夫か?」
慌てて僕を下に降ろし、謝ったからまぁ、よしとしよう。
「……?紅林??顔が赤いぞ?」
頬を紅潮させ、僕をまじまじ見てくる紅林に触った。
「ゆ、裕太!!」
ばっと手を跳ね除けられて、少しびっくりしてしまった。
な、なにかしちゃった……?いやでも……
「ゆーた、次移動教室だから。行こ」
臨は呆然とする僕に後ろからのしかかり、移動を促す。
僕等は教室を出た。
この時は、この後のこととか、発展することだって絶対に無かったはずなのに────
紅林だって、臨だって、友達以上でも、以下でも無いはずなのに────
いつから動いていたんだろうか────
「裕太、無防備に紅林とかに触らせんなよ……」
移動教室に向かった筈が、今は第2資料室。
資料棚を背に……壁ドン……。
「り、臨……?移動教室……遅れる……」
自分より、断然高い臨が、上から冷ややかな目で僕を見る。
「こ、怖いよ?」
ドアも、カーテンも閉まり、この部屋には2人きりで─。
「あと、お前からも触んなよ」
「なんで?友達なんだし…」
ボディータッチぐらいあるだろ?そう言おうとするのを遮るように臨が言葉を発した。
「ほんっと、鈍感だよな────」
「どういう……」
重なったのは……言葉と
唇────────────
「んっ、や、やめろっ!!」
僕はすぐにその体を突き飛ばして、唇を拭った。
「な、なんで、こんなこと……」
混乱。
頭の中で色々な記憶がごちゃごちゃする。
臨は幼馴染み的存在で、いい友達……親友で、僕も臨も、男で────────
「裕太、俺、お前が────────」
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