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#8
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「…なんで笑う
お前のその涙は嬉し泣きか?
その死んだ目でんなこと言われても
説得力ねぇけどなぁ」
俺は胡蝶をあやすように
ゆっくりと背中を
トントン、と叩いた。
「…」
「お前が喋らないのは
俺が怖いからじゃねぇって言ったよな」
胡蝶はこくりと頷いた。
「じゃあどうして喋らねぇんだ
見たとこビビってるようにも見えねぇが
声が出ねぇってわけでもねぇだろ」
「…」
はぁ…コイツは俺をどうしたいんだ。
「胡蝶
そろそろ喋ってくれねぇか」
「…」
…ダメ、か
コイツはいつになったら喋ってくれるんだ?
こんなにボロボロになったガキなんて初めてで
どうしたらいいかわかんねぇんだよ。
「…落ち着いたか?
俺は仕事があるから
お前は朝飯を食うなりなんなりしとけ
じゃあな」
俺は部屋を出て襖を閉めると、
外れたボタンを直し、書斎へと向かった。
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