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#15
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「…まぁいい
でもな、胡蝶
笑うなとは言ってない」
「…?
申し訳ありません
仰ってる意味が、よくわかりません」
「お前の笑顔は嘘くさい
喜びや楽しみを感じていないのに
笑う必要はない」
「申し訳ありません
ですが
喜びや楽しみなど
僕には必要ありません
強いて言うなら
ご主人様の命令が僕にとっての喜びです
ですから遠慮なく「やめろ」
言葉を、遮られた。
「…申し訳ありません」
「その『申し訳ありません』っての
やめねぇか?」
「申し訳…あ、
…では、どのようにすれば…」
「そうだな、俺は…
謝られるより、ありがとうって言われた方が嬉しい」
あり、がとう…
「しかしそれでは
ご主人様が僕を叱った意味が…」
「叱った覚えはねぇ」
でも、笑顔が嘘くさいって…
「……ご主人様」
「その『ご主人様』ってのもなぁ…
お前いつもそんなこと思ってたのか?」
はい。
ご主人様はご主人様ですから。
「…で、なんだ」
「正しい笑い方が、わかりません」
しん、と
その場が静まり返った。
僕は、何かおかしなことを言ったのだろうか。
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