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長くて綺麗な指だと思っていたけど、触れてみると節が骨ばっていて、男性の手だ。
俺は隣にいる千秋さんの顔を横目で見た。
千秋さんはスクリーンじゃなくて、此方をじっと見ていた。
俺はその視線を慌てて逸らし、スクリーンを見たが、繋いでいる手、体温が気になって物語には入り込めない。
ただスクリーンを見詰めている状態のまま、映画はエンディングを迎えていた。
完全に映画が終わり、照明が明るくなっていくと、繋がれていた千秋さんの手は離れた。
掌はじんわりと汗が滲み出てる。俺はその汗をズボンで拭いた。
「行こうか」
ぼーっと座っていた俺は立ち上がった千秋さんに我に返った。
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