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Your kiss is sweeter than honey.
出会い 4
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なだれ込む様に、男の膝の上に座ってしまう。
(っ!)
「ちょっ!危ない」
「これ、どうやって食べるんだよ」
男はサングラスを外しながら、聞いていた。
(…すごい男前)
ようやく、顔が見えた。
整った顔が近くにある。
(やっぱ、芸能人かな)
じーっと顔を見ていると、目が合う。
(目が綺麗。鼻も口も整っている)
そう思っていたら、相手の顔が近づいてくる。
あっという間に、キスをされた。
(…?)
唇に優しく触れるのが、相手の唇だと気がつくのに数秒かかった。
(っ!?)
「ち、ちょっと!」
ガバッと身を離すと、腰を相手の腕で押さえ込まれているので離れられない。
「物欲しそうな顔を、していたから」
ツラッと男は言った。
「物欲しそうな顔はしてない!」
(俺のファーストキス!勝手にっ!)
恥ずかしいのよりも、怒りでカーッと顔が赤くなる。
今まで感じた事がない感情で、衝動が抑えられずに大きな声で言った。
「何だよ!一言、言ってから、そういう事はしろよ!」
怒りで、何を言っているのかわからなくなる。
(いや、そもそも会ったばかりの奴に、すんなりキスが出来るのがおかしい!)
聖梨は、怒りの原点が間違っているのに気づかなかった。
「自分を大事にしろ!!」
相手は、キョトンとした顔をしていた。
そして、大声で笑い始めた。
「はははっ!!お前は面白いな!」
「うるさいっ」
「初対面の客相手に、口が悪い」
ハッとする。
(ヤバイ!俺…)
だが、相手は言った。
「気に入った」
「は?」
「俺に口答えをするなんて、いい度胸してる」
ザワッと血の気が引いた。
肉食獣にロックオンされた感覚になり、鳥肌が立つ。
「あ、謝ります!すみません!」
「謝る?何に?」
相手は相当ご立腹なのか、それとも気にしていないのかが、わからない。
「すみませんでした!」
頭を下げた。
(マスターに迷惑がかかる!俺って、どうしてこんなに疫病神なんだろう…)
しかし、相手は聖梨の頬に手を置く。
そして、上を向かせた。
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