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大部屋に行くともう皆起きてて、朝食を食べたり、テレビを見たりしていた。
「すっばるちゃーん!おはよう!」
「あ、う、うん…」
何かの本を読んでた臣が俺に気づいて抱きついてくる。
昨日の事なんて何ともなく接してくれるけど、俺は勝手に気まずくなってどもってしまう。
俺、昨日臣に抱きついて、それで、もっとって……
「あ、うう……」
「え、どうしたの?!大丈夫??」
ぷしゅー、と頭から湯気が出てそうな位に首から上が熱くなる。
心配してくれる臣に昨日のことをボソボソと口にすると「ああ!昨日!可愛かったね!」と明るい声で言われてまた恥ずかしくなった。
「まさか昴流ちゃんが飲んだら甘え上戸になるとは思ってなかったけど…役得だったなー。兄貴が隣にいんのに俺が良いってーー……」
「もう言わないでくれ…!」
触れられたくない黒歴史を振り返られてる気分だ。
「あの後その場でヤる勢いで兄貴に甘えてたけど、最後までしたの?」
「あああう…」
お願いだからもうほじくりかえさないでくれ。酔った俺の事は忘れてくれ。不注意で飲んだ俺が悪いんだけども。つか真さんと同じこと聞かないで。2重の意味で恥ずかしくなってきた。
「お前誰の許可取って昴流いじめてんだよ」
「い゛……ってえ…」
ゴッ、と俺の背後から伸びてきた長い足が臣の脛を蹴り、臣がその場で踞った。
俺は涼に抱き寄せられて、真っ赤な顔を隠すように涼の胸板に顔を埋めた。
「兄貴!!マジだったよね?かなりマジだったよね?骨折れそうだったよ??」
「そのまま折れて切断されときゃ良かったのにな」
「ひっでえ?!」
「当然の報いだ。…ほら昴流顔見せて?」
「………涼の馬鹿」
「えっ」
よしよしと涼に頭を撫でられるが、俺はそれどころじゃなくて、涼のせいでもあるんだ、と涼に八つ当たり。
それに驚いて間抜けな声を出す涼と、「ざまあ」と爆笑する臣。
「昴流?え、俺昨日なんか酷いことした?ごめんね?してたらごめんね?」
「……しらない」
「あっ…昴流が触らないでって言ったのに触っちゃったこと?ごめんね?抑えきれなくて…許して?」
違う、それじゃない。ていうかそれは今の今まで忘れてた。
嗚呼、そうだった。それもあったな。
「……1週間、守れよ」
「えっ、マジで??え、ごめん本当ごめん」
「ふん」
「すばるー…お願いだって…」
「最早駄目男ね」
「昴流ちゃん"さいきょう"は健在……?!」
「違う意味で"最強"ね」
30分弱、俺と涼とのやりとりは続き結局俺が折れる事になるのだが、それを皆が微笑ましそうに眺めていたのを俺が知ることはない。
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