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「昴流、口開けて」
「?…んぅ」
「美味い?」
「…んー、もう少し味濃くても良いかも」
「りょーかい」
バイト中、優さんが作ってる時はよく味見をさせられるようになった。前までは自分でしてたのに…これも涼計画の影響か。
「昴流君の周りにいる人って全員過保護よねー。…昴流君あーん」
「んむ…」
「お前も然り気無くチョコ食わしてんじゃねぇよ。人のこと言えてねぇぞ」
正面のカウンター席に座っていた梓さんが鞄から可愛らしい柄の袋を取り出して、その中から小包を取って、それの封を開けると、俺の口元に運んだ。
…あれ、これもしかして梓さんも涼の計画に参加しちゃってる?
「だって昴流君ってほっとけないじゃない?…あ、飴も食べる?」
「え、あ…ありがとうございます」
今度は苺の飴を貰った。まだ夕食食べてないのに家帰って食べれるかな…。
「…そう言えば、昴流君今年はしないの?」
「…?」
「えっと…クリスマス。去年集まってたでしょ?」
「あ…?…あーー…。そう言えばもうそんな時期ですね」
あと3週間後位でクリスマスだな。忘れてた。
今年はどうすんだろうな。皆の休みが合ったら…できると思うけど。
「…できたら良いな、とは思ってます。前は酔ってしまって最後まで覚えてないので…」
「あー、あのときの昴流君可愛かったわね」
「…っ、忘れてください…」
「私が忘れても他の客が覚えてるわよ」
「…う、あぁ…」
「はいはいそこまで。あんまいじめんな。お前のせいでまた痩せたらどうしてくれんだ」
「えっ、そこまでのことだった…?!ごめんね?」
「…だい、じょうぶです…」
つい最近また酒を飲んで自分の失態に恥をかいたばかりなのに…ここでもほじくりかえされた…。
恥ずかしくなってささっ、と優さんの背後に隠れる。
今日来ていた女性客から謎の歓声があったけどそんなの気にする余裕なんてない。
「俺は毎日でカナメは休日自営だから休みの日ならいつでも良いけど、愁と椿さんとリュウとリウンとコウは暇合わせるの難しいかもな…。嗚呼、あと零君も今年は追加か?」
「ん」
そうか、去年は桂木さん居なかったな。…もしするから去年よりも騒がしくなりそうだ。
皆に予定聞いとかないといけないな。
「誰その零君って」
「んー、昴流の親友の彼氏さん」
「彼氏!!親友ってちょっと麿眉っぽい眉毛してる子よね?!また萌が増えた…!」
「お前みたいな腐ったやつらが大量に来てくれるお陰でこっちも助かってますわー」
萌…?腐った…?…あっ、まさか梓さんも真さんたちと同じ…。しかも大量に、って…真さんや臣みたいな人がこの店には何人もいるのか…?!
「あら、気づいてなかったの…?結構噂たってるわよ。『月から木曜日、時々土日にいる可愛い子は時々店に来る旦那さんに溺愛されてる』…ってね。クリスマスの1件で余計広まったかしら?」
「え、あ…」
嘘、そうだったの…?!全然気づかなかった。嗚呼…そう言えば去年の正月明けくらいから女性客が増えた気も…裏でそんな噂がたってたなんて…。出来れば知りたくなかった。
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