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冬休みに入ってすぐに涼の家へ訪れた。クリスマスはずっと一緒にいれないからその前の土日で一緒にいようってことで。
『ちょっと待って、今開ける』
「ん」
インターホンを押すとスピーカー越しに涼がこちらに向かってくる音が聞こえ、鍵が開けられる。
「おまた……せ…」
「…?涼?」
ドアが開き、涼と目があったその刹那、涼の動きが時間が止まったみたいにピタッ、と止まってしまった。
頬をぺちぺち叩いてみるけど反応なし。本当に時間止まった?大丈夫?
「…お前」
…あ、良かった止まってはなかったみたい。
「その服何」
「服?…嗚呼、えっと前涼とデート…ぬいぐるみ買ってもらったときのね。そこで会った涼の友達の店の服。…変?」
「いやすげえ可愛い。勃ちかけた」
「え…っ」
「晃の店か…良いな、行ったことなかったけど次からそこで買うか」
…これは、喜んでくれたのかな?しかも徳井さんの服を気に入ったようだ。
…ん?次から?涼も行くの?…え、あの店隣…
「駄目…っ、涼は行ったら駄目だ…っ」
「えっ、何で」
「だ、だだだって…」
前俺にもあんな下着が似合うとか言ってたから絶対あの店見たら涼入ろうとする。嫌だ、俺は着たくない。
「…んー、そう必死になって言われると行きたくなるんだよなあ」
「え…じゃあ行く…?」
「うん、行こう」
「…っ、やっぱり駄目!」
どっちにしても行くなんて…何を言ったら止められるんだ。もうここは諦めるしかない…??
…否、駄目だ。涼を行かせたら駄目だ。
「兎に角駄目なものは駄目…!!」
これ以上話してたらボロが出そうでーもうすでに出てるけどー逃げるように涼とドアの隙間を潜って、玄関で靴を脱いで家の中に上がってリビングへ直行する。
「えー、教えてよ昴流何が駄目なのー」
「駄目だから駄目!」
「どうしても?」
「どうしても!」
「…残念」
俺が引き下がらないと分かると、珍しく涼の方から折れてくれた。
この時俺は凄く簡単なことに気づかず、それに安心してしまっていた。
涼が徳井さんに直接連絡を取ったら直ぐに分かるっていう簡単なことに。
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