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その後も何かと琉生をいじめる涼だったが俺がきつく言ったら気を付けるとは言ってくれた。気を付けるとは。
でも、まあ口ではそう言ってもちゃんと俺が言ったことは最終的には聞いてくれるので今日はもう涼が琉生に何かする心配はない…はず?
「涼…どうしよ9ない」
「…そう言うときは全部出して9って言えば良いんだよ」
「そ、そうなの…?」
「椿さん?!!それもうゲームじゃないよ?!」
「少し位ハンデあげてやれないんですかー?冷たい人ですね雲上さんは」
…で、今は食べるだけ食べたからゲームしてる。えっと……ダウト…?そんな名前だった。
ルールが分からないから涼に教えてもらいながらしてるんだけど涼の教え方がいい加減と言うか何と言うか…。
先から「全部出せば良いよ」しか言ってこない。
「ルウちゃん、他の数字のカード出してそれを9って言えば良いんだよ」
「あ、なるほど。…えっと9」
「昴流のダウト無しなー。したら殺す」
「リュウ殺気しまえ」
「あらやだ、もー何の事?」
結局愁がやり方を教えてくれてちょっとだけコツが掴めてきた。そして分かったことはこれ俺が苦手なゲームだってこと。
涼と優さんそれから桂木さんと幸仁さんは参加してないけどそれでも人数が人数だから嘘の確率が高いじゃん?
『ダウト』って時点でそういうゲームだと疑うべきだった…俺の馬鹿。
「ルウちゃん、次2」
「え、あ…うん。2…」
「あ、昴流2あるじゃん」
カードがなくてどれを代わりにしたら怪しまれないか悩んでいるとちょいちょいと涼が後ろからカードをつついてくる。
…そのカードは勿論『2』ではなく『J』。そのカードを『2』として出してダウトは免れた。
涼の表情は一切崩れておらず然り気無く嘘をつく涼が一緒にしてくれて助かったかもしれない。
「5~」
「ダウト」
「ダウト」
「ダウトでしょ」
「ダウトですよね」
「何でお前ら俺ばっかダウトしてくるん?!!」
要さんがカードを出すと俺以外皆そう言って…結果は当たりで『5』ではなくて『6』。今まで出されていて溜まってたカードが全部要さんのものに。今までも何度か当てられてたから要さんの手持ちだけやけに多い。
…皆よく嘘って分かるよなあ。
「カナメはとりあえずダウトって言っとけ」
「そそ。カナメこういうゲーム糞弱だから」
「あと雰囲気が嘘っぽい」
「嘘つけてない感じありますよね」
「琉生ちゃんまで言うん?!琉生ちゃんは味方やと思ってたのに!俺の味方すーだけなん?」
「…や、ルウちゃんは初めてなんでそれ以前の問題じゃ無いですか」
…うん、何が嘘で何が本当か全然分からなくて言うタイミングがさっぱりです。
だって皆何ともない顔して出していくんだもん。多分これ何回かしないと慣れないんだろうな。
…あ、でも
「とりあえず要さんの時はダウトって言ったら良いってことは分かった」
「すー?!!ちょ、リュウすーに変なこと吹き込まんといて?!」
「お前昴流がダウト言ったときにあってるカードだしてたらフルボッコな」
「何かそれゲーム変わっとらん?!」
「ワンコハンデ強」
…ううん…ダウトって変なゲームだな。
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