アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
33
-
「涼…これどこ行ってるの?」
「んー、内緒」
「かれこれ5時間くらい車走らせてるよな…?」
「だから内緒。ついてからのお楽しみ」
「ええ…」
夏休みに入る直前涼から『泊まる準備して』とメールが来て、そして夏休みに入ってすぐの今日、何故か俺は行き先を知らされずに何処かにつれていかれてる。
不安な俺とは真逆にルンルンな涼。…何なんだ一体…。
「…なあ、マジで教えて」
「ふふ、だーめ。後1時間くらいだから」
「…む…」
1時間って結構長いな…。それまで俺はその不安な状態のままいなければいけないってことか
「意地悪…」
「可愛い。後1000回くらい言ってくれたら教えてあげるよ」
俺の舌が疲れるわ。
「…旅館?」
「そ、ここの露天風呂気持ちいいんだよ」
「…へー」
着いたのは自然豊かな、町からちょっと離れた所に有る旅館。言い方からしてここに何回か涼は来たこと有るのかな。
「昴流、荷物置いたら町の方におりて買いたいものがあるから付き合って」
「…良いけど何買うの」
「なーいしょ」
…また内緒と来たかお前は。
「お待ちしておりました。珍しく2人でのご予約と思えば…随分と可愛らしい子を連れてきましたね」
「でしょ?あげないよ」
「ふにゃ…っ?!」
「おや…」
涼が俺の尻を撫でて来て、驚いて声が出る。それを見てクスクスと笑う女将さん。…涼の馬鹿…。
「女将さん、頼んでた"あれ"は?」
「そう言わずとも出来ていますよ」
「じゃあ夕食の後宜しく」
「畏まりました」
あれって何だ…。気になって涼に聞いてみるとまた内緒って言われた。内緒好きだな。俺今日それ10回以上聞いたぞ。
女将さんの方をチラッと見ればクスッと笑って「内緒です」と口元に人さし指を当てて言われた。女将さんまさかの涼の味方。…どうやら俺に知る権利は無いらしい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
297 / 1113