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ーピリリリ…ー
「……ん゛…」
某日の朝、息苦しさと着信音で目が覚めた。
起きてみると目の前に茶色と黄色の物体。
酔っぱらって帰ってくると時々「お兄ちゃんが一緒に寝てあげるハニー」とか訳の分からないことを言って俺のベットに乗り込んでくる、現在俺を抱き締めて気持ち良さそうに寝ているその男を俺が動ける程度にどかして鳴ってる携帯を手に取る。
「…なに」
『寝起き?ごめんね起こして』
「平気」
電話の主は愁。どうしたのかと用件を聞いてみれば「今日の夜空いてる?」というものだった。
「夜?8時とか?」
『違う深夜深夜。今日大晦日でしょ?』
「……あー、初詣」
『そそ。俺とルイちゃんは行くんだけどルウちゃんどうする?つか椿と行く系?』
「まだ誘っても誘われてもないな…」
行けるなら行きたいけど忙しいかもしれないしなあ。後で聞いてみようかな。
「行けるなら一緒でも良い?」
『ルウちゃんが一緒が良いならね。じゃ、夕方くらいまでに連絡して』
「ん、分かった。ありがと」
1度そこで電話を切って、涼宛にメッセージを送る。
時間はまだ朝の9時で時間の余裕はあるので兄貴を起こさないようにしながら兄貴の髪で遊んでいるとまた電話。次は涼から。
「はー……」
『昴流君!』
俺の声を遮るように発せられたその声は涼のものではなく…その妹。
朝っぱらから元気なその声に思わず携帯を耳元から遠ざけてしまった。
「何で真さんが出るんですか…」
『明日が正月だからよ。集まるって言ったじゃない』
「嗚呼…」
そう言えば、そうだった。じゃあ臣もいるのかな?…涼の憂鬱そうな顔が目に浮かぶなぁ。
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