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灰色生活にひとつの肉まんを
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「うおっ!まだいるのか!」
座っていた僕の後ろから急に声が聞こえ、俯いていた僕は警戒するように後ずさる。
後ずさる際、チラッと男を見るが、立っている男の顔は見えずグレーのチェックのスラックスしか視界には入らなかった。
「――お前、昨日の夜からずっとここにいるのか?」
できるだけ男から離れる。
そんな僕を気にもとめず、ゆっくり近づいてきて、僕の目の前にしゃがみこんだ。
二重の双眸、高い鼻、少し上がりめの口角。健康的な肌。
たれ目なのか、目尻は下に下がっている。
髪色も染めていない、自然な色。
前髪は重めでだが、見ただけでわかるさらさら具合。
僕の洗ってない汚くて長い髪とは大違いだ。
いつも絡んできていたような、金髪の不良とは似ても似つかない相貌の男。
普通の男だ。タレ目だから少し優しげな印象の普通のどこにでもいそうな男。
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