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秋月と三年生で桃太郎的なパロ
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ATTENTION!
※本編とは全く関係ありません。
※ひたすらにもうどうしようもなく、くだらないです。
※「なんか色々おかしいけど、年末で作者のテンションいつも以上におかしいんだな…なんか大晦日だからってら事にして、変なの書いてみたかったんだな…でも許せちゃう!」という方のみ、シャボン玉のような軽いノリでご覧ください。
むかーしむかし、ある所に、光介おじいさんと拓海おばあさんが住んでおりました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に出掛けました。
おばあさんが川で洗濯をしていると、どんぶらこどんぶらこ、なんと上流から大きな桃が流れてきたのです。
おばあさんは懐からなにやら取り出しました。
「あ、もしもし緒方?桃流れてきたわ。でっかいの。どーする?」
『それ桃太郎的なやつ?!』
「多分な」
『すげぇ!持ってきて持ってきて!』
「りょーかい」
おばあさんはその桃を軽々と持ち上げて、家に持って帰りました。
玄関から入らない大きさなので、庭にポンと桃を投げ置きました。
「山梨!扱い雑!太郎が死んじゃうじゃん!」
「大丈夫だろ。こんなんで死ぬくらいなら、これから出てくるのは間違いなく死体だ」
「こえー事言うなよ!つーかこれ切るの…?死んでたら怖いからやっぱ川に還す…?」
おじいさんは怯えています。
「だから大丈夫だって。でも角度と位置考えねぇと、中にいるであろう太郎が真っ二つになるかもな」
「……さっきからこえー事しか言わねぇな…ちょっとずつ切れば大丈夫かな…」
おじいさんは怯えています。
「いけるいける。さすがにそんな酷い展開にはなんねぇだろ」
「確かに!よし!じゃあ切るぞ!」
結局ノリの軽い二人でしたが、二つに割れた桃の中から、なんと一人の少年が出てきました。
「だいぶ育ってる!」
おじいさんはびっくりしました。
「桃の中身結構食ってんな…で、お前の名前はなに太郎だ?」
「……太郎?俺の名前は秋月充です」
「……山梨悪い、離婚してくれ」
「……は?そもそもお前と結婚した記憶がねぇよ」
「キャーッ!山梨!とりあえずタオル!丸見え!」
「おっ…おお!確かに全裸で桃の中に体育座りってのは絵面がやべーな!」
二人は桃太郎をタオルでぐるぐる巻きにして、家へ運び込みました。
桃から出てきた桃太郎は、それはそれは美しい少年でした。
「山梨…充太郎すげーいい匂いする…」
「フルーティーな桃の香りだな」
「充太郎はなんで桃の中にいたんだ?」
おじいさんは桃太郎のあまりの美しさに釘付けです。
「とりあえず太郎呼びやめてもらってもいいですか。気づいたら桃の中にいました。それだけです」
「桃の中どうなってんの?衝撃とかないの?」
「衝撃吸収素材なので快適でしたよ」
「山梨…充太郎さっきから表情変わんないんだけど…」
「だな…まぁ桃の中にいたんだから、笑う事なんかもなかっただろうけど…お前腹減ってないか?なんか食うか?」
「いえ、お構いなく。あ、たまご蒸しパンありますか?」
「いや、蒸しパンはねぇな…」
「そうですか。やる事なくて桃食べてたので大丈夫です。お気持ちだけ有り難く頂戴します」
「そうか…お前鬼退治とかしてみねぇ?」
「山梨軽っ!」
「いいですよ」
「充太郎もノリ軽っ!ダメだ!こんな可愛い子に鬼退治なんかさせらんねぇし!」
「でも流れ的に鬼ヶ島行かないと駄目だろ。とりあえずバナナオレきな粉入り作るか」
おばあさんはきびだんごを作り始めました。
「充太郎は好きなものとかねぇの?」
おじいさんは桃太郎のあまりの美しさに釘付けです。
「好きなものですか…さっき初めて見た空が綺麗だと思いました」
「他には?」
「特にないです」
「じゃあ俺の事好きになってくれ」
「……なに言ってるんですか」
「おー、それいいな!充太郎!緒方と結婚しろよ!そしたら俺が鬼退治行くわ!」
おばあさんはカラカラと笑いました。
こうしておじいさんと桃太郎はめでたく結ばれ、ようやく騒がしいおじいさんとの生活を終える事の出来たおばあさんは、きびだんごを持って鬼ヶ島へ向かいました。
「おー山梨!どこ行くんだ?」
少し歩いた所で、犬の健太が声を掛けてきました。
「鬼ヶ島。お前も付いてこい。じゃないとこれ飲ますぞ」
おばあさんがチラつかせたきびだんごを見て、犬は大喜びをしました。
「それは伝説のバナナオレきな粉入り…!行く!飲むくらいなら付いてく!」
こうして犬が仲間に加わりました。
二人で鬼ヶ島へ向かっていると
「山っち!田沼!なにしてんの?」
猿の章一が現れました。
「鬼ヶ島行くとこ。お前も行くか?」
「うん!行く!」
「じゃあお礼にこれやるよ。飲め」
「いらないっ!いらないから!」
猿は大喜びで二人の仲間になりました。
三人で鬼ヶ島へ向かっていると
「お、あそこにいんの瀬川じゃね?」
犬がキジの祐を見つけました。
「瀬川ー!お前も行こうぜ鬼ヶ島!」
「は?井上なに言ってんの?面倒臭いからやだ」
「付いてきたらバナナオレきな粉入りくれるってさ!」
「尚更行く訳ないでしょ…」
「まぁまぁ瀬川、固いこと言うなよ。お前が来てくれたら井上が代わりに飲むってよ」
「山っち!俺そんな事言ってない!」
「へぇ、じゃあ井上一気飲みしてよ。そしたら行ってもいいよ」
「イヤだ!飲まねぇからな!」
「田沼!瀬川!井上抑え込め!」
「「ガッテン承知!」」
「お前らやめろ!イヤだぁぁぁぁ!」
こうしてキジも喜んで仲間になりました。
四人で鬼ヶ島に乗り込みます。
「渡辺ー!元気かー?」
桃太郎代理のおばあさんは、怖い声で鬼を威嚇しました。
「おー!山梨!……なんで井上そんなに顔色悪いんだ…?」
それに応えるように、金棒を持った恐ろしい鬼が出てきました。
「いや、なんか桃の中から秋月充太郎が出てきて緒方と結婚したから、流れ的にこのままじゃマズイなって事で、俺が鬼退治に来た」
「そうか、特に井上に関しては全くよく分からないけど大変だったな」
「いや、うるさい緒方をもらってくれるヤツが現れて助かった」
鬼との激しい戦いが始まりました。
「みんなとりあえず座れよ」
「悪いな」
「お邪魔しまーす!」
「もうすぐ俺らも引退か…早いな…」
「ああ、高校生活なんてあっという間だ」
こうして見事鬼を退治した桃太郎代理のおばあさんは、宝物を持って、ついでに鬼を連れて家へと帰ってきました。
玄関を開けようとした時、中から声が聞こえました。
『緒方さん…駄目です…』
『今日くらいいいじゃん…大晦日だし…』
『……意味が分かりません』
『いいから黙って…』
「山っち…家の中の雰囲気がエロい…」
「いや、どうせまたバカらしいオチが待ってるに決まってる。ここまでの展開で分かんだろ?色々普通じゃない」
『緒方さんもっと…』
『ん、おいで…』
「山っち…」
「蒸しパンで餌付けでもしてんだろ」
『可愛い…もっと舌出して…?』
「ややややや山っち!」
「井上、この扉引き戸だ…部室と違う…覗けるぞ…!」
「さすが部長!いや鬼!覗きましょう!」
猿と鬼は、こっそりと扉を開けて覗き見をしました。
「?!?!?!」
猿と鬼は、こっそりと扉を閉めました。
「ガチです…」
「え?なにが?」
今度は犬とキジがこっそりと扉を開けました。
「???!!!」
犬とキジは、こっそりと扉を閉めました。
「ガチです…」
犬は鼻血を出しています。
「え?マジで?」
桃太郎代理のおばあさんは、こっそりと扉を開けました。
「……濃厚キスシーン…」
桃太郎代理のおばあさんは、こっそりと扉を閉めました。
桃太郎代理のおばあさん、犬、猿、キジ、鬼は、盛大にため息をつきました。
「太郎の色気ヤベーな…」
犬の鼻血は止まりません。
「完璧恋する乙女だった…」
キジはげんなりとした顔をしています。
「緒方オスの顔してたよな…」
猿も鼻血が出てきました。
「男同士って意外と綺麗なんだな…」
鬼も鼻血が出てきました。
「鬼ヶ島行ってる間に何があったんだ…」
家を出る時、二人はこんなにラブラブではありませんでした。
おばあさんは不思議で仕方がありません。
それでもなんだかこの二人が惹かれ合うのは、偶然ではなく必然。
そう思えて仕方がないのでした。
と、なんとかこのとっ散らかった状況を、無理やり上手い事まとめようとしました。
いや、まとめました。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。
おしまい
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