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些細なことことだけど
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「……………夢、か……」
悠とデートする夢を見た
今日は絋と出かけるのに……最低だな…俺……
今週1週間、悠とは1回も話していない
もちろん、目が合うこともなかった……
その代わり絋と過ごすことが多かった
バスケして一緒に帰ったり、新しくできたカフェに行ってみたり…なんか恋人っぽいなって思った
……実際、恋人なんだけど…
けど、やっぱり………
その続きに思っていたことを俺は頭から消した
……着替えるか
「いってきまーす」
「いってらっしゃ〜い」
…朔斗には昨日言ったから大丈夫だな
電車に乗って、目的地へと向かう
今日は絋との時間を楽しもう……うんっ
待ち合わせの駅には着いた、けど………
俺はとりあえず、辺りを見回して絋がいないか確認した
「おーい、葵〜」
「……あ、いた」
どこからか声がして、俺は再度辺りを見回すと絋を見つけて駆け寄った
「おはよ」
「ん、おはよ」
「……なんか…」
「…ん?……もしかして服、変…?」
「逆、かわいい……」
「…かわいい、のか…?」
「なんというか、うん、オシャレだな」
「…わっ……それ言ったら、絋だってオシャレじゃん」
絋はポンポンっと頭を撫でてきた
てか、絋は身長高いし…何着てもかっこよく似合いそうだな……
「だろ〜?」
得意気に笑う絋は周囲からの視線を集めていた
「……あ、やば…葵行くぞ〜」
「…引っ張らなくてもちゃんとついて行くって……ぅ、わっ…」
「…じゃあ、こっち?」
掴んでいた俺の腕をグイッと引っ張り、周りからは隠れるように恋人繋ぎをしてきた
「…ッ……ちょ…恥ずかしいから……それに、たくさん人いる、から…」
「じゃ、バレなきゃいいんだ?」
「え……ま、まぁ…?」
「じゃあ、あとでな♪」
そう言うと、絋はぱっと繋いでた手を離した
それから水族館に着くまで絋はことあるごとに隠れて手を繋いできた
もう俺はバレるんじゃないかってヒヤヒヤしたりもした
けど…その一方で、ドキドキ……した…
恋人って、こういうもんだったなーって中学の頃を思い出していた
まさかされる側になるとは思わなかったけど……
「つーいたっ」
「けっこう大きいね…」
「だろ?…実は俺もここは初めてなんだよな」
「そうなんだ」
……ん?
けど…けっこう道順とか、行き方とか知ってたよな……
……調べてくれてた…?
「……ん?どした?」
「……ううん、なんでもない」
ジーッと絋のことを見ていたら、そう聞かれた
……調べてくれたんだろうな
…やばい……嬉しい…
些細なことだけど、俺にとってはすごく嬉しかった
「行こっ、絋!」
「…ッ……お、おう!」
うんと楽しもう
俺は絋の腕を引いて水族館の中に入った
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