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「名前……聞けなくてごめん」
「あっ、いや……別にいいんだけど……」
「じゃあ、僕はこれで……」
役目を果たした僕は、それだけ言い残して、瀬戸君の前から立ち去ろうと思った。
だけど。
瀬戸君に、腕を掴まれちゃった……。
もしかして、怒ってるのかな?
あーあ、最近の僕はいつもこんな事ばかり……。
そりゃ瀬戸君だって……これだけ僕が怒らせるような事ばかりしてたら、怒りが治まらないよね?
ここは大人しく、怒られよう。
「……な……に……?」
「えっ……いやぁ~。その……一緒に帰らないか?」
瀬戸君の口調は、怒ってなかった。
一緒に帰るなんて、とても気まずいのに……どういう訳か僕は、その誘いに断れなくって……頷いてしまった。
「うん……」
こうして少しだけ瀬戸君と、一緒に帰る事になってしまった。
横に並んで一緒に帰ってるなんて、変な感じ。
普段、瀬戸君とは喋らないから、僕からは話し掛け難くて……黙ったまま俯き、足を動かしていた。
「なぁ……戸波ってさー」
「えっ?」
だからかも知れないけど、瀬戸君からいきなり話しかけられる。
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