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そんな事を考えていると、重かった身体が、更に重みを増したように感じた。
だから、とてもじゃ無いけれど、僕は玄関までいける元気が無く、居留守を使うことにした。
******
「優?」
「んー……」
お母さんの声が聞こえて、ゆっくり目を開けてみた。
「ただいま。体調はどう?」
「ん……何か、身体が重い……」
今日になって初めて思った事を、僕は素直に伝えた。
「熱でも……あるのかしら?」
そっと、僕の額にお母さんの手が触れる。
「熱い……やっぱり熱あるわね! 今朝触った時は、こんなに熱くなかったのに……。冷ます物作ってくるから、ちょっと待ってて」
僕……熱があったんだ……。
だから、チャイムが鳴った時、あんなに身体が重かったんだね。
「あ、そうだ! 忘れる所だったわ。優、はい」
僕の部屋から出て行く手前で、何かを思い出したお母さんが、そう言いながら足を止めて、僕にプリントを渡してきた。
「えっ?」
でも、ぼやけてしまってる僕の視界では、そのプリントに、何て書いてあるのかまでは分からなかった。
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