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入学式 Ⅳ
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「なぁ そういえば 一緒に来てたのって生徒会長だよな⁇」
入学式も無事に終わり クラスに戻る道中
健にそう尋ねられて 僕を首を縦に動かした
「うん 僕 蓮さんのお兄さんと住んでて」
「え⁉︎ それって桃坂佑吾⁉︎」
「う うん…」
健の大きな声に タジタジになってしまった
佑吾って そんなに有名人なんだろうか…
「へぇ あの人もうちで 生徒会長やってたんだろ⁇
兄弟揃って 超優秀なαだって噂だよな」
「…そう…なんだ…」
佑吾が凄い人なのは 何となく分かっていたけど
家での ちょっとドジな所や
意外と甘えたりしてくれる所を思い出して
思わず クスッと笑ってしまった
「でも 何で一緒に住んでんの⁇」
「…あ…えっと……つ…番に…してもらうから…」
言葉にすると すごく恥ずかしくて
顔が赤くなっていないか心配だった
「マジか‼︎ お前 良い人見つけたな‼︎」
「…うん」
それは自分でもそう思うし 未だに朝起きると
全部夢だったんじゃないかって 不安になったりする
でも 毎日佑吾は 僕に愛を注いでくれて
ハッキリ言って 今とても幸せだ
「そっかぁ βの俺には よく分からないけど
αとΩの番関係って 良いよな〜
なんかロマンチックで」
「…うん…そうかな…」
前まではそんな事 微塵も思ってなかったけど
佑吾のおかげで 今はそうだと思える
それに…
「…健 ありがとう」
「え⁇ 何が⁇」
「僕…
学校で上手くやっていけるか すごく不安だったから…
だから 健が話しかけてくれて 嬉しかった」
健は何度か瞬きを繰り返した後 ニッと笑い
僕の頭を ぐしゃぐしゃと撫でてきた
「わっ‼︎ な 何⁉︎」
「いや 何となく‼︎」
教室に戻って鞄を見ると 携帯にメールが入っていた
差出人は佑吾で 大丈夫かと言った様な内容で
無意識に フッと笑うと 直ぐに返信を打った
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