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序
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都会のど真ん中に建つ、大型ビルの事実上最上階に、喫茶『SUBARU』はある。
広い空間をふんだんに使った店内は、喫茶店と呼ぶにはあまりにも異質だ。
空間のど真ん中に円形のバーカウンターがあり、その広い空間にはあまりにも少ないといえる、計9つのテーブル席がある。
カウンター席、計7席、テーブル席、計24席
の合計31席が、約660平米ある空間に点在しているのだ。
そもそも、ビルの事実上最上階にある喫茶店に誰が来るのかという話だが、意外と客は来るものだ。
オープンして直ぐに雑誌に掲載されたこともあってか、もちろんビルに入っている会社の社員、外からわざわざ喫茶『SUBARU』でお茶をしに来る人もいる。
だが実際、『SUBARU』にとって、昼間の喫茶としての客入りは大して重要ではない。
『SUBARU』の本当の姿は夜にみせる情報屋BARであり、BAR『SUBARU』の存在を知っているのは限られた少数の人間だけだ。
『SUBARU』の従業員は3人。彼らに聞いてわからない情報はないという。
なんでもそつなくこなすイケメン男子
“藤城 悠-フジキ ユウ-”
艶やかな背徳感をまとった性別不詳男子
“九十九 昴-ツクモ スバル-”
甘いマスクの裏のどSな一面、超絶毒舌男子
“有村 春一-アリムラ ハルイチ-”
彼らの居住区はそのビルの最上階。そう、『SUBARU』の上にはプライベート空間があり、そのため事実上の最上階は『SUBARU』の階となっている。
そもそも『SUBARU』の入っているビルは、藤城悠の持ち物であり、収入は他からいくらでもあるのだ。
夜の情報屋としての仕事も多く、充実した日々を送っていた。
ただ一つの憂鬱を除けば…
彼らには、やらなければ、知らなければならない事がある。
そして今、止まっていた彼らの時間と、動き出した章の歯車がきしみをあげて、周りだそうとしている。
謎かけのような依頼とともに……
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