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初恋の
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「奏汰さんは覚えてないと思いますが、
前は俺も奏汰さんも毎日この家で暮らしてたんです。時々、外へ出て写真を撮ったり、綺麗だねって言って笑いあったり・・・」
「・・・」
俺が知らない"俺"。
そんな日々もあった気がする。でも、本当にそばに居たのが誰なのかがわからない。
「あっ、ごめんなさい、勝手に話初めて、急にわけわからないこと言われて、困りますよね・・・」
「いや、いいよ、その時の事もっと話して。」
「えっ、あはい」
そして、春くんは俺と春くんの前の関係について話してくれた。
泣くことができなかった春くんが俺が春くんに告白したことで涙が止まらなかった日のこと。
春くんの誕生日の時、俺が色違いで指輪を買ってきた日のこと。
全く覚えてないけれど、懐かしく思う。
今話されたことが全て実際にあった事なのか、なんて考えたってわからない。今話されたことは全て嘘っていう可能性もある。
でも、信じてみたくなった。
「俺さ、昔春くんに似た人に恋したことあるんだよね」
「鈴さん、ですか」
「あれ、前の俺はその話してたの?」
「んん、勝手に俺が知っちゃったっていう感じですかね」
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