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僕達の嘘
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授業をさぼったことがない優人には、1時間でさえも長く感じた。
授業受けていれば、1時間なんてあっという間に過ぎてしまう。
だからといって授業が楽しいからではない。
クラス内でいつも一人の優人には授業中話す相手もいなければ教え合う相手もいない。
一人ただひたすらに黒板に書かれた文字を写して。
そんな時間が楽しいと言えるだろうか。
何をすればいいのかわからず。
屋上で空を見ていたり、少し居眠りをしたり。
それでも尚、時間は余るばかり。
優人は眠るように目を閉じ考えた。
後で怒られるだろうか。
何故サボるのかと。
クラスの皆は思うだろうか。
あいつだけずるいと。
考えれば考える程、海の底に沈んでいくような感覚にとらわれてしまう。
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