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ただただ綺麗で美しくて[四ノ原華月side]
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うけるんだけど。すっげえ転校生怒ってんじゃん!
これ動画撮っておこうかなぁ。暇な時見るのとかよさそ。
壁に背中を預けながら密かにニヤついていた。
人生楽しんだもん勝ち。
それを糧に生きてきた。
だから楽しい事を今出来る分だけやる。
つまらないことなんてこの世には無い。
半分は優人に教えてもらったことだけど、あは。
スマホの電源をつけると、そこには優人と隼人で入学当初に撮った画像があった。
後ろに手を回しにこりと笑う華月と優しく微笑む俺
なんつって笑。
優人は驚いたような顔をしていた。
そーいえば。優人の笑ったところ見たことないな。
んー。どんな顔すんだろ。
可愛い? それともイケメン?
まさか犯罪者みたいな感じじゃないよね!?
手を顎に添えながら悩んでいた。
だが、生徒会や野原の声が耳に入って集中出来なかった。
あぁ! もううるさいな!
ちょっと! と、少し黙ってはくれないかと告げようとした時。
その行動は優人自身によって止められてしまった。
太陽に照らされて。下さがりの睫毛が目の下に影を作っていた。赤く染まった唇がその美しさを見出していた。
あの無表情の優人が、
今まで笑いもしなかったのに。
可愛いとか。イケメンとか。
そんなのじゃ表せない。
ただただ綺麗で美しくて。
わからない。でも。胸がドキドキと何度も何度も脈打つ。
次第に鼓動は激しくなって。
苦しくて。でもなぜか熱くて。
脳裏に焼き付いた優人の笑顔を思い出す度、
高鳴る心臓の音がはっきり自分で聞き取れた。
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