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今日は服を買いに1人で出かけていて…天気は曇りと聞いていたから傘を持っていくことはしなかったけれどみるみる雲行きは悪くなり、パラパラと雨が降ってきたのに気づいた時にはすでに遅くこのザマだ
服を買う前だったのが不幸中の幸いだ
家が近ければもう濡れているので走って帰るけど電車に乗らなければいけないので迷惑になる、けれどいつ止むかもわからない雨をここで待つのは退屈だし体は冷えてきた
親は出かけていて迎えにきてもらうわけにもいかず、タクシーを呼ぶのはお金が勿体無い…うまい考えが思い浮かばず頭を抱える
(あーぁ、名幸か古場レベルだったら…通りすがりの人が可哀想に思って車で送ってくれそうなんだけどなぁ…、って…!)
「名幸!!」
大雨に負けないくらいの大声で突然名前を呼ばれて傘をさし買い物袋を片手で持った名幸は足を止めて辺りを見渡し…びしょ濡れで雨宿りをしている吉沢をみつけるとギョッとしてズボンの裾を濡らしながら駆け寄った
「吉沢!?…びしょ濡れだ、風邪引くよ?」
「ははーっ!まじついてないわー!さみー…名幸は?買い物?」
名幸がもつ買い物袋の中にはキャベツと豚肉とアイスが2つ入っていた、お風呂上がりにでも仲良く菜々陽とアイスを食べるんだろうなぁと羨んだ後に吉沢は大事なことに気づく
「…もしかして、家この近く?」
そうでなければアイスなんて買うはずがない、おそらくここから徒歩10分圏内に2人がすむマンションがあるはずだと吉沢は雨に濡れるのも忘れて屋根からはみ出し辺りを見渡し始めるので名幸はソッと傘の中に入れてあげる。
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