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1st LOVE
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※※※※※※※※
キーンコーンカーンコーン……。
「はい、今日の授業はここまで。次は今週までやったところのテストをします。きちんと復習しておいてください」
教科書を閉じながら教壇の上の男が声を上げる。
一週間の授業が終わった開放感を味わう暇もなく、テストの予告をされた教室で盛大なブーイングが上がった。
「みこ先生鬼やー!」
チャイムが鳴り終わってもまだ声を上げている生徒に、鼻にかかる眼鏡のブリッジを軽く押し上げながら声を上げた。
「鬼でもなんでも言っている暇があれば復習しておきましょう。ちゃんとやっておけば楽勝な科目なんですから。ここは期末に出しますのでそのつもりできちんとやりましょう。……はい日直。挨拶をお願いします」
さらりと期末考査の範囲を予告して御子柴義樹(みこしばともき)は日直に指示をする。
「きりーつ」
気の抜けたような日直の生徒の号令に生徒が一斉に立ち上がる。
「れーい」
「あざーっしたー」
再びガヤガヤと騒がしくなった教室。
そのまま教科書やチョークを手にして何も言わずに教室を後にする彼-御子柴義樹(みこしばともき)の一週間の授業は終了した。
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