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《2人の脱出作戦》3
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「謝るのはオレの方なんだって、言ったろ?」
暗示に頼った、フミヒコを信じたオレが悪い。
「いや、」
首を振るみずき。
「もういいって、いいから一緒に寝よ」
みずきをこれ以上、落ち込ませないよう笑顔を向けて誘うアキラ。
「……」
みずきは応えられなくなる。
「みずき…」
「寝れない、まだ俺はアキラに償ってない、アキラを助けてない」
もう一度付き合って欲しい、そう思っているけれど…
アキラを苦しめた償いをしてからでないと、自分を許せそうにないから。
「助けたいなら、そばに寝て…みずきの隣は暖かいから」
アキラは優しくみずきの手に触れて、そう願う。
この先どうなるかなんて分からない、もしかしたらもう寄り添って寝ることもできないかもしれない。
だから一緒に居れるときを大切にしたいから…
「アキラ…」
「な!」
微笑んでみずきに返事を求める。
「……」
こくんと頷くみずき。
アキラは優しい…
こんな情けない俺を、喜ばせてくれようと…
アキラの優しさに余計自分が情けなく思うみずき。
「まずは風呂、お先にどうぞ」
気分を変えようとアキラは何気に促す。
「あぁ」
そっと立ち上がるみずき。
「身体平気?」
気になってもう一度聞くアキラ。
「もう大丈夫だから」
「そっか、よかった」
そう優しく微笑む。
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