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《2人の脱出作戦》8
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「バカだな、そんなこと気にしなくていいのに…でもそこがみずきらしいけど…」
真面目なみずきらしい。
そうクスっと笑う。
「アキラ」
「もう一度言うけど、みずきは悪くないんだ、悪いのはオレとフミヒコ、お前は被害者、お前が何か償わなきゃならないことなんかないんだ、解る?」
瞳を重ね、言い聞かすように伝える。
「……ありがとう、でもこの手でアキラを傷付けたことは確かだし、約束を破ったのも確かなんだ、俺の中ではうやむやには出来ないから」
アキラを必ず助け出してもう一度、告白する。
そう誓っているから…
「本当にバカだなお前は…」
真面目すぎるみずき。
そう言いながらアキラは、みずきと瞳を合わせ、そっと口付けする。
「あ、アキラ…」
「オレからするぶんにはいいんだろ?」
そう柔らかく微笑むアキラ。
「……ありがとう」
みずきもつられて微笑む…
やはりアキラには適わない。
けれどアキラとこれからも一緒に居たい、心からそう思う。
「バカ、なに礼言ってんだよ、」
そう笑うアキラ。
「……」
アキラが隣で笑ってくれるだけでこんなにも幸せな気分になるのだから…
必ず取り戻す、幸せな時を…
そうして、しばらくして起床した2人は、届いた朝食を分けて食べる。
アキラはいらないと全部くれようとするけれど、元気をつけてもらうためになんとか食べさせた。
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