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《記憶の欠片》6
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今動かなければまたうやむやになってしまうかもしれない。
自分自身が信じられないみずき、そんな危機感にとらわれて…
雨の中、バイクでアキラのマンションに向かう。
時刻は夕方6時…
普段、アキラは夕食を食べ、部屋でのんびりしている時間。
訪問しても差し支えない時間だ。
マンションに着き、アキラの部屋まで来るみずき。
心を落ち着かせてインターフォンを押してみる。
しかし…
「鳴らない…」
インターフォンを押しても全く反応しない。
電源が切れているようだ。
ノックをしてみるも、帰ってくるのは静寂のみ…
「…いない、なぜ?」
困惑するみずき。
アキラがいない…?
「そこの部屋なら退去されたよ」
不意に声をかけてくる人物。
管理人だ。
「退去…?」
信じられなくて呟いてしまうみずき。
「あんた、そこによく出入りしてたね、急に退去が決まったんだ、聞いてなかったのかい?」
「っアキラは、ここの住人は、どこへ行ったかわかりませんか!?」
事の重大さに気付いて慌てて問うみずき。
「知らないよ、たとえ知っていたとしても悪いけれど個人情報は漏らせないんだ、用がないならお引き取り願いますよ」
みずきを不審者扱いの目で見て追い返そうとする管理人。
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