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朝は体が痛かった。
「……律さんっ」
呼ばれてゆっくり目を覚ます。
「ん、ぅ…………あぁ、悠月君どーしたの…?」
「どうしたのって……!何でこんな冷たい床で寝てるんですかっ、ベッドで寝てくださいよっ」
凄く慌てた様子でアタフタとしている。
床で寝た記憶が無いってことは、多分何らかの表紙に倒れたんだろう。
「おはよう悠月君。ベッドで寝ようとしてここで寝こけたんだね、多分……ふふ、ごめん」
ゆっくり起き上がって息を吐く。
「ソファー使ってしまってごめんなさい…………おはようございます……」
「気にしないで、僕あんまり座らないし」
申し訳なさそうな悠月君にこっちが申し訳なくなる。
力無さすぎて運べなかったなんて……恥ずかしくて言えない。
◆
朝のことを思い出して、改めて自分の情けなさに呆れた。
はぁ、今度から気をつけないといけない。
最近寝ようとすると寝室に誰か入ってきて、長話をして……つい夜ふかしが多くなってしまっている。
宮本家の人、あの部屋が好きなのかな…………だったら交換してもいいのに。
言ってくれればいいのに。
ボーーーっとまたどうでもいいことを考えていた。
紡のこと、どうしようかなぁ……。
みんなにどう説明したらいいかな。
親戚の人?
恋人?
ストーカー?
ヤクザっぽい医者?
女の人と遊びまくってる医者?
ろくな答えが出ないじゃないかっ!
そしてみんなの前では紡と呼ぶわけにもいかないし。
人一人のことを考えるだけでこんなに体力を消耗するなんて。
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