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Abstinence of vampire@テスト終了まで更新停止
少年
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✝︎人間の村、上空✝︎
アル『メル、その子供の匂いは覚えているか?』
メル『うぇ?あぁ…んー、なんとなく…』
アル『おまえが探せ。』
メル『えええ……』
わからないって言ったら、もしかして誰も殺さないで済むかも……
でも兄さんに嘘はつけないしなぁ…
メル『あ…いた。』
アル『よし。』
メル『ほんとにやるの…?』
アル『当たり前だろう。行くぞ。』
メル『…………。』
✝︎人間の村、とある民家✝︎
メル『ここ…』
アル『他と比べてもずいぶん小さい家だな。まぁいい、さっさと済ませるぞ。』
音も立てずにそっと窓から忍び込む。
粗末なベッドの中を覗くと、あの天使改め人間の少年が眠っていた。
メル『に、兄さん、もしかしたらこの子にさ、みんなには内緒にしてってお願いしたら何とかなるかも…よ?』
アル『はぁ…馬鹿かおまえは。今こいつを起こしたところで騒がれて他の人間に捕まるオチだ。それに、もうすでに俺達のことも話してしまっているかもしれない。』
メル『で、でも……』
アル『いい加減にしろ。』
少年『…………。』
アル・メル『………………え?』
いつの間にか、少年が起き上がってこちらをじっと見つめていた。
アル『ま、まずい!』
メル『待って兄さん』
慌てて少年を押さえつけようとする兄さんを制する。
アル『だからいい加減にしろ!非常事態だろ!!』
メル『何か、持ってる。』
アル『持ってる……?』
少年は枕元に置いてあったボロボロのスケッチブックのページをめくっていた。
アル・メル『…………?』
しばらくすると、少年はあるページで手を止めると、こちらにそれを見せた。
そこには丁寧な文字でこう書かれていた。
『I can not talk,』
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