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この気持ち
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「なあ、輝。こまゆにさっき偶然会って聞いたんだけど、楓ちん病院に行ったらしいぜ」
隣の席の雅姫が授業中にもかかわらず、携帯でゲームをしながら大したことではないような口ぶりで突然そんなことを言ってきた。
「え……何で?」
「詳しくは知らねーけど、どこか悪いのかね」
「そういえば……ここ最近、顔色が悪い日があったり元気がない時があったな。調子悪かったのか……」
「お前、楓ちんに無理させてねーか?」
「無理は……させるほどのことはしていないつもりだけど……」
「そっか、ならいいけどさ。絵画科ってうちの学校じゃ一番厳しいし、提出物も多いだろう。それなのにお前の料理の絵まで描いて、負担になっていなきゃいいけどな」
輝にはこう言ったがそれが原因ではないはずだ。楓の様子はこの間、輝の話をしたあとから明らかに変わった。それに気づいているのは今のところ雅姫だけ。でも、あの話からなぜ様子が変わったのかがまだ分からない。それに病院まで行くとは何か他にあるのか、どう考えても繋がるものがなかった。
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