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甘い朝
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カーテンの隙間から朝日が溢れはじめてきた頃、楓は寝ぼけ頭で一点を見つめていた。
ーーあれ……天井の感じがうちとなんだか違うなあ……ここ……どこ……。
布団を肩までかけてくるりと横を向くと、黒髪の男が自分の隣で寝ていることに気づく。
ーーわっ! そうだ、ここ輝の家だったー!
輝が起きないように楓は口を押さえて息を殺し、眠る姿をうっとりと眺める。
ーーふふ……目を閉じていても本当にかっこいい……。鼻も高いし、少し口角が上がっているところも好き。この唇と昨日チュウしたんだよね。でもそれ以上のことも……。
昨日の行為を全て思い出し、顔が一気に熱くなる。自分は朝からこんなことを考えるなんてやはり変態なんだろうか。でも、もう少し輝の寝顔を眺めていたい、そして触りたいと唇に指先で触れようとした瞬間、その手を掴まれてしまった。
「ひゃあっ!」
「寝込みを襲おうとするなんて、朝から大胆だね」
「輝! 起きてたの?」
「今、起きた」
楓の腰を引き寄せ顔を近づけ、目覚めのキスを強請ってみる。
「あっ……輝……エッチぃ…………」
「楓だからこうなるんだよ」
くれないならこちらからするまでだと柔らかな朝のキスをひとつ贈ると、触れていない頬までピンク色に染まっていく。
ーーああ……どうしよう……。このキスひとつで僕は、頭の中も心も君でいっぱいになってしまう……。
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