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☆監禁サイコパス【1】 キヨヒラ
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「好き、好きなんだ。ヒラ。だから、俺だけのものにさせて」
「え、キヨ、どう言う」
ここで俺の記憶は途切れている。
――――――――――――――――――――――――
頭が痛い。ズキズキする。
痛みを抑えながら目を開けると見知らぬ部屋にいた。
自分の家でも、最俺ハウスでも、キヨの家でもない。全く知らない部屋。
窓は無くて、ドアが一つ。俺は部屋の中央にあるベッドに寝かされていた。起き上がると、鎖の音がした。
片手と片足が鎖に繋がれているようで、鎖の重さで簡単には身動きは取れない。
状況整理をしていると、ドアが開く音がした。
ぱっとそっちの方を見ると俺がよく知る人物、キヨが弾けんばかりの笑顔でこっちを見ていた。
「よー、ラーヒー。起きたか、気分は?」
「キヨ…気分は…そうだね、最悪ってとこ。何でこんなことしたの?」
「あー…ヒラは覚えてないかもしれないけど俺さ、ヒラのことが好きなんだ。だから俺の、俺だけのものにしたいんだよ」
「覚えてるよ…覚えてる…本当に驚いたよ…」
最俺のムードメーカー的存在で面白くて、明るくて…そんなキヨのことは友達として好きだ。
恋人として、とか恋愛感情を意識したことはない。でもこんなことしなくても普通に告白してくれれば受け入れた。少なくとも拒絶はしない。だからこそどうしてこんな方法を選んだのか俺はまだ分からずにいた。
キヨは優しく微笑んで突然俺の頬をスっと撫でた。
あまりに咄嗟で体がビクッと跳ねる。
「ヒラが俺を恋愛の対象として見てないことは知ってる。だから、いつヒラが他の男に盗られるか分からない。この綺麗な目が、口が、体全部が他のやつに触られるなんて俺さぁ、耐えられないんだわ」
キヨの細い指が、大きい手の平が頬を覆う。うっとりして話すキヨに少し恐怖感を覚えたのは言うまでもないのかもしれない。
「それでも、監禁なんて方法はちょっとエグいんじゃない?俺にだって色々やらないといけない事があるんだよ?キヨの事情だけで振り回して欲しくない…キヨが俺のこと本当に好きなら、お互いが幸せになれるようにそういう所考えていかないといけないんじゃないの?違う…?」
「そうだよな…違わないぜ、ヒラの言ってることは正しい。でもヒラは知らないかもしれないけどさ、俺結構わがままなんだわ。独占欲強いし、さ。だからもう暫く俺のお遊びに付き合ってよ」
「ちょ、待っ」
キヨはそれだけ話すとドアを閉めて行ってしまった。俺は一人、部屋に取り残された。
ひとまず寝ることにした。何時間寝るんだって話だけどまだ頭が少し痛いのだから、寝ていたって罰は当たらないだろう。
天井を見上げながら俺は深い眠りについた。
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