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「え……あー……」
そういえば一琉はまだ眠くないのに暇だといっていたことを思い出す
「よかったら俺の部屋に遊びに来る?夜行性だからまだ眠くないし……」
「いーん!?いくいくっ!やったぁっ」
すんなり誘いに乗ってくれたのは嬉しいけど懐くのが早すぎて心配だ
そんなに信頼されるようなことをした覚えはない、もしかしたらこの子は知らない男にお菓子を餌に呼び掛けられたらついていってしまうんじゃないかと変な心配までしてしまう
(こんなに心配したのはずっと昔に弟に…いや違うな…イリアの時以来だな…)
生徒会役員の部屋は特別で学年が違っても寮の4階に住む場所が揃えられている、そこにいくにはエレベーターに専用のカードキーを通さなくてはたどり着けないようになっていて一琉が触りたそうにしたのでかわりにカードキーを通させてあげる
生徒会には自然と学園の人気者達が集まってしまうのでこうやってまわりと一線を引かなければ問題になることや、生徒会の役員には面倒な仕事を任されることが多いのでその見返りとして特別な待遇が用意されている(じゃないと割に合わないと断られてしまう)
その部屋は1人部屋で広々とした2LDKだ、クレインの部屋にやってきた一琉は『わー』と声をあげて豪奢な部屋を見渡している
「あはは、今度イリアの部屋に行ってみなよ、パステルカラーでまとめられててメルヘンチックといえば聞こえはいいけど…別次元みたいだから……ソファすわってて、飲み物入れるよ」
一琉は返事をして大人しくソファに座る
クラスメイトの誰かがクレインは品があるしこの学園のトップに立つ実力もあり美しい姿は王子様のようだと褒めていたのを一琉は思い出す
部屋もクラシックでクレインは違和感なく馴染んでいるし本当の本当に王子様なんじゃないかなぁ…なんて考えてると目の前にカップが置かれる
カップの中身はホットミルクで一琉はお礼を言って手に持つ
(…あれ…)
向かいに座って同じホットミルクをのむクレインのカップは熱々と湯気がたっているけど一琉のものは人肌で…なぜ同じものなのに自分のものはちょうど飲みやすい温度になってるんだろうと首をかしげる。
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