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先生
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「完全に避けられてるっ!!」
口にすれば分かっていた結果でもあったのにさらに現実味を増してますます辛い。
「いやぁ、そうだよなぁまぁそうだろうなってのはわかってたんだけどさぁ」
「岡場先生。ちょっとうるさいですよ?」
保険医の安野先生が迷惑そうにこちらを見る。
「す、すいません……」
「何で悩んでるか当ててあげましょうか?」
にっこりと微笑んでいるが俺にはにんまりと笑ったように見えた。
「ズバリ、ある生徒のことでしょう?」
「え?!」
あまりに的を当てたので動揺を隠せなかった。
お、俺そんなに分かりやすかったか?
いや、名前までは当てられてないし。
「その生徒は岡場先生の特別?」
「ええ!?」
な、なんで分かったんだ?
「生徒の名前は……」
「わあぁぁぁっっ!」
焦って必死に俺の声でその先の言葉を防ぐ。
「か、勘弁してください!!」
なんで分かるんだとげっそりした顔で安野先生を見れば
「女の勘ってやつですね」
「安野先生が言うと妙に説得力がありますよね。はは……」
「ふふふ、先生はわかりやすいですからね」
「俺、すっかり嫌われちゃったみたいで」
「あらあらそれは……
随分とご熱心ですね?」
「え?!あ、いや!!まぁ……」
笹川のことを思い出して顔に熱が集まってしまう。
「良いですねぇ大丈夫ですよ。私ぐらいですから知ってるの」
クスリと穏やかに他言はしないと教えてくれた先生にお礼を言って笹川のことを色々相談したのだった。
それを笹川が見て心を痛めていたとも知らず。
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